いつの間にか… [縄田氏の論文]
いつの間にか、縄田健悟氏からブロックされてました。例えば、このポスト…
縄田氏の部分は、
と表示されます。
また、NATROMさんは、いつの間にか統計データ的に関連があることを認めてしまったようです。
2003年5月16日付「NATROMさんからのメール」へ反論では、そんなことは全くなかったのですが…
> 「統計データがあればメカニズムは無視してもいい」と考えます。
> …私が問題にしているのは、メカニズムの不在ではなく、統計データが不十分であることです。
http://www17.plala.or.jp/abofan/natrom.htm
ということで、統計的データはないと言っていたのですが…20年以上前のことなので、自説を訂正したのか、それとも忘れてしまったのか?
これ確かに学術的には問題があるってのはわかるんだけど、MBTI診断が流行る前ってまだ血液型で性格の話をする人がいたくらいだから、それからするとまだマシなのかなって捉えてる(もしかしたら血液型とかのほうが粗すぎるが故に問題がないとも言えるかもしれんが) https://t.co/uJfcmxt8xU
— カワズ on the orca (@kawazu_on_bird) October 20, 2023
縄田氏の部分は、
と表示されます。
また、NATROMさんは、いつの間にか統計データ的に関連があることを認めてしまったようです。
・血液型性格診断は、オカルトではなく、査読論文誌上で状況証拠ぐらいは提示でき、一定の議論が起きていることを平岡さんはお認めになりますか?
— 名取宏(なとろむ) (@NATROM) October 18, 2023
大学一年生の教養の講義で『血液型を決定する遺伝子のローカスと性格に影響を与える遺伝子のローカスが近接していたら血液型診断にも一定の科学的根拠がありうる』と論戦を張ったのを思い出した。
— Amamino Kurousagi (@Amamino_Kurousa) October 13, 2023
他学部の学生にはちょっと笑われた〓
教養楽しかったなぁ https://t.co/tfdJHVZBAE
2003年5月16日付「NATROMさんからのメール」へ反論では、そんなことは全くなかったのですが…
> 「統計データがあればメカニズムは無視してもいい」と考えます。
> …私が問題にしているのは、メカニズムの不在ではなく、統計データが不十分であることです。
http://www17.plala.or.jp/abofan/natrom.htm
ということで、統計的データはないと言っていたのですが…20年以上前のことなので、自説を訂正したのか、それとも忘れてしまったのか?
一見まともな論理にみせかけるニセ科学の手法に、反論されたり再現性が確認されていないことを隠し、あるいは特段に自説を支持するわけではないのに、一応は査読が通った論文を並べ立てて自説を主張するものがあります。そのような血液性格診断信者と議論したご経験が平岡さんにはないのですね。
— 名取宏(なとろむ) (@NATROM) October 13, 2023
2023-10-21 08:32
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togetterまとめ 「血液型と性格の無関連性」 [縄田氏の論文]
しばらくぶりにtogetterを見ていたら、縄田氏の「血液型と性格の無関連性」についてのまとめがありました。
ところが、統計的な解説は間違いだらけです。
まぁ、それは私も言えないのでずか、誰一人としてこれらのミスを指摘していません。
そんなものなのでしょうか…。
「血液型と性格の無関連性」についての心理学的な解説まとめ -効果量と妥当性-
・前半 http://togetter.com/li/695159
・後半 http://togetter.com/li/695536
ところが、統計的な解説は間違いだらけです。
まぁ、それは私も言えないのでずか、誰一人としてこれらのミスを指摘していません。
そんなものなのでしょうか…。
「血液型と性格の無関連性」についての心理学的な解説まとめ -効果量と妥当性-
・前半 http://togetter.com/li/695159
・後半 http://togetter.com/li/695536
7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析【おまけ】 [縄田氏の論文]
読売新聞の2015年7月19日夕刊の記事、
■血液型と性格「関連なし」…日米1万人超を調査
についてですが、統計的な分析が間違っていることは、既に説明済みです。ここでは、別の角度からこの記事を眺めてみましょう。
さて、この記事には、
この記事には、
もっとも、後者の「採用試験の応募用紙に血液型などの記入欄を設けていた企業に対し、是正するよう行政指導した例がある」のは、大阪労働局以外にも見られますから一般的だと思います。まぁ、これは当然でしょうね。
ただ、例外として、採用時に血液検査をすることは好ましくはないが可能のようです…。
もっとも、採用時にそこまで検査する会社って聞いたことがないんですが、本当にあるんでしょうか?
個人的に面白かったのは、血液型ごとに点数を付けて、B型に一番高い点数を付けた企業があるらしいことです(笑・本当かどうかは知りません)。ひょっとして、社長がB型なんでしょうかね?
また、どうも読売新聞は血液型がお嫌いらしく、2015年5月28日夕刊にも、
■血液型 ハラスメント…性格判断で不快な思い
という記事が掲載されています。
■血液型と性格「関連なし」…日米1万人超を調査
についてですが、統計的な分析が間違っていることは、既に説明済みです。ここでは、別の角度からこの記事を眺めてみましょう。
さて、この記事には、
血液型を巡っては、特定の血液型の人格が否定的にとらえられる例があり、問題視されている。厚生労働省によると、採用面接などで血液型を尋ねられるケースは後を絶たず、同省は「血液型は職務能力や適性とは全く関係ない」として、血液型を質問しないよう企業に求めている。大阪労働局によると、採用試験の応募用紙に血液型などの記入欄を設けていた企業に対し、是正するよう行政指導した例があるという。とあります。このうち、前半の厚生労働省に関する記述について調べてみました。
この記事には、
同省は「血液型は職務能力や適性とは全く関係ない」としてとありますが、ネット上でこの内容が確認できたのは熊本労働局のサイトだけです。厚生労働省本省のサイトにはないし、他の労働局ではほとんど確認できませんでした。いくらなんでもこれは言い過ぎでしょう(さすがに全労働局は調べてませんが…)。筆が、いや指が滑ったのでしょうか?
もっとも、後者の「採用試験の応募用紙に血液型などの記入欄を設けていた企業に対し、是正するよう行政指導した例がある」のは、大阪労働局以外にも見られますから一般的だと思います。まぁ、これは当然でしょうね。
ただ、例外として、採用時に血液検査をすることは好ましくはないが可能のようです…。
もっとも、採用時にそこまで検査する会社って聞いたことがないんですが、本当にあるんでしょうか?
個人的に面白かったのは、血液型ごとに点数を付けて、B型に一番高い点数を付けた企業があるらしいことです(笑・本当かどうかは知りません)。ひょっとして、社長がB型なんでしょうかね?
また、どうも読売新聞は血液型がお嫌いらしく、2015年5月28日夕刊にも、
■血液型 ハラスメント…性格判断で不快な思い
という記事が掲載されています。
引退者はA型が多い…ようです [縄田氏の論文]
前回の続きです。
社長に多い血液型はO→A→Bと変わってきました。
では、他の職業ではどうでしょうか?
阪大データ(2004/05年)からは次の傾向が見て取れます。
引退者はA型が多くB型が少ない
これは、2004+05年合計と2005年のデータで有意差が出ている(p<0.05)ので断言していいでしょう。引き際が潔いA型と、そうではないB型の傾向がよく出ています。
金融・保険業はA型が多くAB型が少ない傾向にある
正直、理由はよくわかりません。
人数が100人程度とやや少ないので、2004+05年合計のデータでも危険率5%では有意差はありません(p>0.05)が、p<0.1なので「傾向がある」ぐらいなら言ってよさそうです。
それにしても縄田さんの分析は???です。
社長に多い血液型はO→A→Bと変わってきました。
では、他の職業ではどうでしょうか?
阪大データ(2004/05年)からは次の傾向が見て取れます。
引退者はA型が多くB型が少ない
これは、2004+05年合計と2005年のデータで有意差が出ている(p<0.05)ので断言していいでしょう。引き際が潔いA型と、そうではないB型の傾向がよく出ています。
金融・保険業はA型が多くAB型が少ない傾向にある
正直、理由はよくわかりません。
人数が100人程度とやや少ないので、2004+05年合計のデータでも危険率5%では有意差はありません(p>0.05)が、p<0.1なので「傾向がある」ぐらいなら言ってよさそうです。
それにしても縄田さんの分析は???です。
最近の社長はB型が多い!? [縄田氏の論文]
前回の続きです。
高度成長期のイケイケドンドン(古い!)という時代には、人間関係を重視しトップダウンで突進するO型社長が多かったようです。
しかし、その後は1973年と1980年の2回にわたってオイルショックが日本列島を襲います。さすがに、日本人の誰もが以前のような高度成長は難しいと感じるようになりました。そして、そういう時代意識を反映したのか、堅実路線のA型社長がぐっと増えてきます。これがはっきり表れているのが1983年就任の新社長の血液型で、なんと半分がA型で占められています。
その後、2004-2005年のデータではなぜかB型が増えてきました。人間関係もさることながら、現実的で数字を重視するB型社長が求められるようになったのかもしれません。
もっとも、2004-2005年のデータは、1978年や1983年とは違って会社規模はわかりません。また、社長以外に役員も含まれている数字ですから、厳密に比較は難しいかもしれませんが…。
しかし、時代によって求められる社長の資質が変わり、それが血液型構成に見事に反映されるというのは、非常に興味深い現象には違いありません。
高度成長期のイケイケドンドン(古い!)という時代には、人間関係を重視しトップダウンで突進するO型社長が多かったようです。
しかし、その後は1973年と1980年の2回にわたってオイルショックが日本列島を襲います。さすがに、日本人の誰もが以前のような高度成長は難しいと感じるようになりました。そして、そういう時代意識を反映したのか、堅実路線のA型社長がぐっと増えてきます。これがはっきり表れているのが1983年就任の新社長の血液型で、なんと半分がA型で占められています。
その後、2004-2005年のデータではなぜかB型が増えてきました。人間関係もさることながら、現実的で数字を重視するB型社長が求められるようになったのかもしれません。
もっとも、2004-2005年のデータは、1978年や1983年とは違って会社規模はわかりません。また、社長以外に役員も含まれている数字ですから、厳密に比較は難しいかもしれませんが…。
しかし、時代によって求められる社長の資質が変わり、それが血液型構成に見事に反映されるというのは、非常に興味深い現象には違いありません。
7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析【再分析】 [縄田氏の論文]
前回の続きです。
この論文のデータを見てたら、最近(といっても2004-2005年)の社長にはB型が多いという結果が出ました。
社長に多い血液型は、時代によって求められる性格が違うのか、O→A→Bと変わっているんですね。
これは久しぶりのヒットです。
■血液型おもしろデータバンク 70ページ
1979年 社長 458人(東証1、2部上場と有力企業の社長)
O36% A34% B17% AB13%
1983年 社長 499人(東証1、2部上場企業の社長)
A39% O28% B22% AB11%
1983年 新社長 95人
A49.5% O25.2% B20% AB5.3%
■2004-2005年 阪大データ
会社経営者・役員 265人
A34.7% B28.7% O26.0% AB10.6%
攻めのO、守りのA、独自路線のBでしょうか。
また、阪大データでは、引退者はA型がかなり多いようです。逆にB型は少ないですね。
アメリカでは、O型の引退者も多いので少し違いますが、A型が多くB型が少ない傾向は日本と共通です。
ところで、縄田さんの職業別の分析結果ですが――考えすぎかもしれませんが――有意差が出ないような“工夫”をしているようにも感じられます。というのは、
1. χ2検定のベースとなる血液型の割合が日本人平均ではない(各年の調査の割合を使っている?)
→日本人平均を使うと、「2005年日本」の引退者も有意となる
2. 検定力を考慮していないので、元々10%程度の差しかないとするなら、ほとんどがタイプ2エラーとなって有意差は出ない
3. 従って、有意差が出る項目が少なくとも「80回近くも5%水準で繰り返し分析したことによる統計的な誤差(タイプ1エラー)」とは必ずしも言えない
はずだからです。おそらく…ですが、1.は確信犯、2.と3.は無意識的なものだと思います。
この点は、あとでもう少し詳しく分析しようと思います。
この論文のデータを見てたら、最近(といっても2004-2005年)の社長にはB型が多いという結果が出ました。
社長に多い血液型は、時代によって求められる性格が違うのか、O→A→Bと変わっているんですね。
これは久しぶりのヒットです。
■血液型おもしろデータバンク 70ページ
1979年 社長 458人(東証1、2部上場と有力企業の社長)
O36% A34% B17% AB13%
1983年 社長 499人(東証1、2部上場企業の社長)
A39% O28% B22% AB11%
1983年 新社長 95人
A49.5% O25.2% B20% AB5.3%
■2004-2005年 阪大データ
会社経営者・役員 265人
A34.7% B28.7% O26.0% AB10.6%
攻めのO、守りのA、独自路線のBでしょうか。
また、阪大データでは、引退者はA型がかなり多いようです。逆にB型は少ないですね。
アメリカでは、O型の引退者も多いので少し違いますが、A型が多くB型が少ない傾向は日本と共通です。
ところで、縄田さんの職業別の分析結果ですが――考えすぎかもしれませんが――有意差が出ないような“工夫”をしているようにも感じられます。というのは、
※唯一「2005年日本」の「会社経営者・役員」だけp=.04で有意な偏りが見られているのですが,とありますが、この分析結果にはかなり疑問が残るからです。なぜなら、
「2004年日本」「2004年アメリカ」では見られない偏りということもあり,
80回近くも5%水準で繰り返し分析したことによる統計的な誤差(タイプ1エラー)だと判断しています。
[http://nawatakengo.web.fc2.com/job_bloodtype.htm]
1. χ2検定のベースとなる血液型の割合が日本人平均ではない(各年の調査の割合を使っている?)
→日本人平均を使うと、「2005年日本」の引退者も有意となる
2. 検定力を考慮していないので、元々10%程度の差しかないとするなら、ほとんどがタイプ2エラーとなって有意差は出ない
3. 従って、有意差が出る項目が少なくとも「80回近くも5%水準で繰り返し分析したことによる統計的な誤差(タイプ1エラー)」とは必ずしも言えない
はずだからです。おそらく…ですが、1.は確信犯、2.と3.は無意識的なものだと思います。
この点は、あとでもう少し詳しく分析しようと思います。
7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析【その後】 [縄田氏の論文]
前回の続きです。
私のブログを見たのかどうか知りませんが、縄田さんのサイトに2つの分析が追加されました。
私のブログを見たのかどうか知りませんが、縄田さんのサイトに2つの分析が追加されました。
【追加分析】お恥ずかしい話ですが、今までこの追記分析には全く気がつきませんでした。
⇒ この論文と同じデータセットで,血液型と職業の関連性に関して追加分析を行いました。
結果は,血液型の偏りのある職業はほとんど見られず,やはり関連性には否定的です。
【追加分析2】
⇒ さらに,この論文と同じデータセットで,その他の項目も追加分析を行いました。
以下の変数に関しては,「日本2004」,「日本2005」,「アメリカ2004」の3つ全てのデータセットで,血液型間に有意差が一貫して得られる項目はありません。
7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析【まとめ】 [縄田氏の論文]
前回までのまとめです。
ここで、「血液型と性格」で今年ホットな話題となった「読売新聞」の記事に関連する動きをまとめてみました。
一連の経過で一番不思議なのは、縄田講師の論文が発表になった6月25日からほぼ1か月が経過した7月19日に、(やっと?)記事になったということです。
もっとも、科学面に掲載されたなら理解できます。こういう記事は、企画から掲載までは時間がかかるからです。しかし、夕刊なのでこの説明は当てはまりまそうもありません。
私的に一番納得できる説明は、金澤正由樹さん著「統計でわかる血液型人間学入門」が発売になったタイミングで、誰かが肯定派を叩く目的でこの記事を掲載したということです。
#そういえば、過去にも同じようなことが何回かありました…。
古川竹二氏以来の“血液型論争”の経過を調べてみると、いろいろと面白いのですが、中でも特徴的なことは、フォーマルな「論争」という形はほとんど取っていないことです。
#“日本的論争”の典型なんですかね?
例えば、縄田講師の論文では、「日米1万人超を調査」で「関連なし」ですが、実は日本人3万人のデータなら「関連あり」という論文があります。
#少なくとも統計的には…。
しかも、驚くべきことに、この論文は縄田講師の論文にも紹介されています!
1万人で差が出ず、3万人で差が出ているなら、常識的には「サンプルが小さいから差が出なかった」と考えるはずです。
しかし、そうなるとこの論文自体が否定されてしまいます!
一体どうなっちゃってるんでしょう?
読売新聞の記者も含めて、(否定派は)誰も論文なんか読んでいないのかな?
#これでは到底「科学的な論争」とは言えないでしょう。
余談ですが、11月9日に「ニュースな晩餐会」に出演した否定派代表の山岡さんは、番組では統計的に差がないと主張しているような印象を受けますが、現実は全く逆です。
彼は、差はあるがそれは「思い込み」によるもの、というのが一貫した主張です。
いくらテレビ局の編集作業が入ると言っても、これでは否定派の主張はブレまくりです。
私にはさっぱりわかりません。
ここで、「血液型と性格」で今年ホットな話題となった「読売新聞」の記事に関連する動きをまとめてみました。
一連の経過で一番不思議なのは、縄田講師の論文が発表になった6月25日からほぼ1か月が経過した7月19日に、(やっと?)記事になったということです。
もっとも、科学面に掲載されたなら理解できます。こういう記事は、企画から掲載までは時間がかかるからです。しかし、夕刊なのでこの説明は当てはまりまそうもありません。
私的に一番納得できる説明は、金澤正由樹さん著「統計でわかる血液型人間学入門」が発売になったタイミングで、誰かが肯定派を叩く目的でこの記事を掲載したということです。
#そういえば、過去にも同じようなことが何回かありました…。
古川竹二氏以来の“血液型論争”の経過を調べてみると、いろいろと面白いのですが、中でも特徴的なことは、フォーマルな「論争」という形はほとんど取っていないことです。
#“日本的論争”の典型なんですかね?
例えば、縄田講師の論文では、「日米1万人超を調査」で「関連なし」ですが、実は日本人3万人のデータなら「関連あり」という論文があります。
#少なくとも統計的には…。
しかも、驚くべきことに、この論文は縄田講師の論文にも紹介されています!
1万人で差が出ず、3万人で差が出ているなら、常識的には「サンプルが小さいから差が出なかった」と考えるはずです。
しかし、そうなるとこの論文自体が否定されてしまいます!
一体どうなっちゃってるんでしょう?
読売新聞の記者も含めて、(否定派は)誰も論文なんか読んでいないのかな?
#これでは到底「科学的な論争」とは言えないでしょう。
余談ですが、11月9日に「ニュースな晩餐会」に出演した否定派代表の山岡さんは、番組では統計的に差がないと主張しているような印象を受けますが、現実は全く逆です。
彼は、差はあるがそれは「思い込み」によるもの、というのが一貫した主張です。
いくらテレビ局の編集作業が入ると言っても、これでは否定派の主張はブレまくりです。
私にはさっぱりわかりません。
7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析(補足) [縄田氏の論文]
匿名48さんから、前々回のエントリーに質問をいただきましたので、ここで改めて回答します。なお、枠内が匿名48さんからの質問です。
私が知る限り、差が出た質問項目が「思い込み」によるものかどうか直接的に調べたケースは、金澤正由樹氏以外にはいません。
心理学者の調査は間接的なもので、具体的には縄田氏の論文で紹介された坂元氏、山岡氏の2人です。次は、この2人の内容について紹介します。
1. まず、坂元氏ですが、血液型が流行した1980年代以降のデータにしか差が出ていないから、差は「思い込み」だという結論です。氏によると、1980年代以前には血液型が流行していないので「思い込み」はなかったとのことです。
しかし、実際には1970年代にも血液型が大流行したので、この結論は妥当とは思えません。
2. 次に山岡氏ですが、血液型が大好きで知識がある「高受容群」のみ差が見られた、というのがその根拠となっています。反対に、血液型に無関心で知識がない「低受容群」ではほとんど差が見られなかったそうです。しかし、実際にデータをよく見てみると、差が出た質問項目の半分近くは、本来の血液型と違う「別の血液型」の値が高くなっています。つまり、差が出た質問項目の半分近くは「間違った血液型」への「思い込み」という奇妙な結論が得られます。
3. この2つの奇妙な結果をうまく説明できるのが、金澤正由樹氏の説です。氏は、差が出た質問項目で、回答者がその質問項目(性格特性)がどの血液型のものか知っているかどうかを調べてみました。結果は劇的で、氏によれば、「その血液型の性格特性を知っていることと、回答の差の大きさとはほとんど関係がない」(統計でわかる血液型人間学入門 p.33)のです。つまり、差が出たのは「思い込み」によるものではないのです。
また、「特に前者においては大規模データを用いた研究」とのことですが、縄田氏のデータは約6千人で、坂元氏のデータはその5倍の約3万人です。つまり、「大規模データ」が信憑性があるということなら、坂元氏の「有意差が見られた」という結果こそが妥当だ、ということになります。
【2】縄田氏の「本研究は,2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した。そのため,血液型と性格に社会的な意味での関連が生まれる予言の自己成就は起きていなかった。」は自分の研究についてだけ述べたのものなので、他の論文の「血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を変化させるといえる。」とは矛盾しない。
つまり、血液型間の差が見られない、ということはできないことになります。
しかし、縄田氏がそう主張しているとは(少なくとも私には)思えません。
以上のことから、すべてのデータを統一的に説明できるのは、
・数千人程度のランダムサンプリングのテータでは「有名な特性」以外は、有意差が出にくい(数万人なら有意差が出る)
・差が出ているのは、「思い込み」によるものではない
ということになります。
【3】Yahoo!のアンケートは中立的な考え方だった
ABO FANさん【1】思い込みが反映されやすい質問だから差が出たのではないか?
御丁寧な回答ありがとうございました。
http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2014-08-03 も合わせて、
とても興味深く読ませて頂きました。
私自身「やはり関連あるんだ」と納得するには引っかかる点がまだある状況です。
もしお時間よろしければ引き続きお付き合い下さい
まず2014-08-03のことですが2点気になった点があります。ここで問題になるのは「思い込みが反映されやすい質問」の定義です。
1つめ。
「もう一度縄田氏の~考えるしかありません。」の部分について。
論文では「違いがない可能性を示す」とする論文の紹介と、
「有意差が見られた」の両者の紹介がされていました。
ここでABOFANさんの指摘されているのは後者の論文に関して記述されている所です。
逆の視点で考えて言うと「後者の質問が悪い(思い込みが反映されやすい質問)から、
有意差が出たのでは?」と言えるからです。
特に前者においては大規模データを用いた研究であることもあり、
どちらがデータとしての信憑性が高いかを考えると、それは前者にあるように思うのです。
私が知る限り、差が出た質問項目が「思い込み」によるものかどうか直接的に調べたケースは、金澤正由樹氏以外にはいません。
心理学者の調査は間接的なもので、具体的には縄田氏の論文で紹介された坂元氏、山岡氏の2人です。次は、この2人の内容について紹介します。
1. まず、坂元氏ですが、血液型が流行した1980年代以降のデータにしか差が出ていないから、差は「思い込み」だという結論です。氏によると、1980年代以前には血液型が流行していないので「思い込み」はなかったとのことです。
しかし、実際には1970年代にも血液型が大流行したので、この結論は妥当とは思えません。
2. 次に山岡氏ですが、血液型が大好きで知識がある「高受容群」のみ差が見られた、というのがその根拠となっています。反対に、血液型に無関心で知識がない「低受容群」ではほとんど差が見られなかったそうです。しかし、実際にデータをよく見てみると、差が出た質問項目の半分近くは、本来の血液型と違う「別の血液型」の値が高くなっています。つまり、差が出た質問項目の半分近くは「間違った血液型」への「思い込み」という奇妙な結論が得られます。
3. この2つの奇妙な結果をうまく説明できるのが、金澤正由樹氏の説です。氏は、差が出た質問項目で、回答者がその質問項目(性格特性)がどの血液型のものか知っているかどうかを調べてみました。結果は劇的で、氏によれば、「その血液型の性格特性を知っていることと、回答の差の大きさとはほとんど関係がない」(統計でわかる血液型人間学入門 p.33)のです。つまり、差が出たのは「思い込み」によるものではないのです。
また、「特に前者においては大規模データを用いた研究」とのことですが、縄田氏のデータは約6千人で、坂元氏のデータはその5倍の約3万人です。つまり、「大規模データ」が信憑性があるということなら、坂元氏の「有意差が見られた」という結果こそが妥当だ、ということになります。
【2】縄田氏の「本研究は,2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した。そのため,血液型と性格に社会的な意味での関連が生まれる予言の自己成就は起きていなかった。」は自分の研究についてだけ述べたのものなので、他の論文の「血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を変化させるといえる。」とは矛盾しない。
続いて2つめ。もしそうだとすると、縄田氏の「本研究は,2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した。そのため,血液型と性格に社会的な意味での関連が生まれる予言の自己成就は起きていなかった。」は自分の研究についてだけ当てはまるから一般化できない、ということになります。
「更に奇妙なのは~とは矛盾します。」の点は、
文章のとらえ方が少しズレてしまっているのでは、と思いました。
確かに、山岡氏(2006)のデータは2000年代のもので、
「つまり,血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を
変化させるといえる。」と縄田氏は言っています。
ただ、考察にある「2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した」は、
過去の他の方の論文に関して言われたことではなく、「本研究」に関して言われたことです。
「本研究」とは、考察の最初に述べられている「2004 年,2005 年に日本とアメリカで~ 関連性を検討した。」です。
ですので、矛盾しているようには思えないのです。
つまり、血液型間の差が見られない、ということはできないことになります。
しかし、縄田氏がそう主張しているとは(少なくとも私には)思えません。
以上のことから、すべてのデータを統一的に説明できるのは、
・数千人程度のランダムサンプリングのテータでは「有名な特性」以外は、有意差が出にくい(数万人なら有意差が出る)
・差が出ているのは、「思い込み」によるものではない
ということになります。
【3】Yahoo!のアンケートは中立的な考え方だった
>J-CASTが否定的な論調でやや否定的な人が多かったようですね。普通のデータでは、男性の6割、女性の8割が肯定的で、平均すると7割といったところです。Yahoo!のアンケートは、男性が7割以上だったこともあり、肯定的な数字が5割ちょっと、やや少なめに出ているようです。
納得しました(^^)
逆にYahoo!のアンケートは中立的な考え方だったのでしょうかね…?
見つからなくて良くわかりませんでした。
7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析(続) [縄田氏の論文]
前回の続きです。
もう一度縄田氏の論文を読み直してみたのですが、論文中の「血液型と性格に関する心理学研究」にはこうあります。
更に奇妙なのは、「考察」に次のように書かれていることです。
この山岡氏(2006)のデータは2000年代のものですが、差が出ているのは“思い込み”のせいだと明確に書いてあります。
やはり、「質問項目が悪い」から差が出なかったと考えるしかありません。
何とか細胞じゃないですが、本当に大丈夫なのかな?
なお、紹介されている研究は、オンラインで入手可能です。
もう一度縄田氏の論文を読み直してみたのですが、論文中の「血液型と性格に関する心理学研究」にはこうあります。
なお,血液型間の有意差が見られた国内研究としては,山岡(1999, 2006)や Sakamoto & Yamazaki(2004)が挙げられる。…つまり,血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を変化させるといえる。ランダムサンプリングなら、日本人で血液型と性格に関係があると思っている人は約7割です。「血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を変化させる」のだから、これらの約7割の差が出る人を含めているのにもかかわらず、現実に差が出ていないのは、縄田講師の「質問項目が悪い」(元々差が出ない項目だった)と考えるしかありません。
更に奇妙なのは、「考察」に次のように書かれていることです。
本研究は,2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した。そのため,血液型と性格に社会的な意味での関連が生まれる予言の自己成就は起きていなかった。しかし、前述のように「血液型と性格に関する心理学研究」には、
血液型間の有意差が見られた国内研究としては,山岡(1999, 2006)や Sakamoto & Yamazaki(2004)が挙げられる。…つまり,血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を変化させるといえる。とあります。
この山岡氏(2006)のデータは2000年代のものですが、差が出ているのは“思い込み”のせいだと明確に書いてあります。
血液型による性格の違いは、現実のものではなく、マスコミ情報に影響された思い込みであると結論づけられる。ですので、これは明らかに縄田氏の考察「2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した」とは矛盾します。
やはり、「質問項目が悪い」から差が出なかったと考えるしかありません。
何とか細胞じゃないですが、本当に大丈夫なのかな?
なお、紹介されている研究は、オンラインで入手可能です。