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血液型に肯定的な論文は日本語で発表してはダメ!? [サイト紹介]

しばらくWikipediaの「血液型性格分類」を見ていなかったので、さっきチェックしたら驚くべきことが書いてありました。

それは、10月15日 8:56の変更で、「今日の心理学会では血液型性格分類の有効性を支持する意見は少数意見であり、学会誌の査読を通過することは一般にできない」ということです。

Screenshot_20191020-212418.png
が削除された部分、が追加された部分です。

なお、変更の理由は、「wikipediaガイドライン:中立的観点に基づき見出しを変更。少数派の意見をさも通説のように扱うことは方針に反します」とあります。

そんなの当たり前じゃないかと思う人もいるかもしれませんが、これは日本だけに見られる現象です。
英語論文なら「関係がある」という論文もチラホラ見かけます。
また、日本語の論文でも、査読がないなら「データの差」は認めている論文は結構あります。

しかし、日本語の論文で査読があるものだけは、このWikipediaにあるとおりで、データの差があることさえ認めていないのです。

この奇妙な現象は、たとえば金澤正由樹さんの「血液型人間学のエッセンス」に“ミステリーゾーン”があるとして、こう紹介されています。
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血液型人間学のエッセンス 心理学でわからなかった謎にせまる

血液型人間学のエッセンス 心理学でわからなかった謎にせまる

  • 作者: 金澤 正由樹
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2017/12/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

日本の心理学会には「血液型によりデータの差がある」とは言えない雰囲気が存在し、査読者が逆らえないということなのであろうか?(p217)

そして、その傍証としてWipediaにある清水さんらのこの論文を取り上げ、

血液型によってデータに差があるとか、あるいは血液型と性格に関係がありそうだなどどいう論文が査読をパスして専門誌に掲載される可能性は……ほとんど100パーセントないだろう。(p220)

と結論付けています。

では、日本だけこんな「ガラパゴス」的な査読を続けるとどうなるか?
結果は明らかで、かつては世界一だった日本のエレクトロニクス産業がアメリカや中国に完敗したように、日本の心理学界のガラパゴス化がどんどん進むということになります。
非常に残念なことですが…。

現実に、上の表に紹介されている土嶺章子さんらの論文は、英語で執筆されて海外のオープンアクセス誌に掲載されました。
そういう例がどんどん増えてくるはずです。
清水さんも、英語で発表すれば論文が掲載されたのではないでしょうか?

これは私が思いつきで言っているのではありません。
たとえば、日本社会心理学会には、「国際誌論文データベース」というページがあり、こう説明があります。

日本の社会心理学者たちは,活発な研究活動を展開・公表しており,その成果は日本語による論文であれば例えば日本社会心理学会の機関誌である「社会心理学研究」等の学会誌に掲載され,また学術書として公刊されています.一方,当然のことながら学問に国境はなく,特に近年では国際的な論文誌や書籍にその成果が掲載されることも増えてきました.しかし,こうした国際的成果をくまなく知ることは,あまりにそのフィールドが広いためにあまり容易ではありませんでした.
そこで,このページでは,日本の社会心理学者による国際的な研究活動の成果を広く共有・広報するために,日本社会心理学会会員による国際査読誌や書籍に掲載された学術論文(2013年以降に公刊されたもの)を,会員の皆様からの自薦・他薦の情報提供にもとづいて,あるいは,広報委員が不定期にPsycINFO, GoogleScholarなどを使って渉猟して,掲載しています.書誌情報は,メールニュース等の媒体でもご案内します.

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単刀直入に言えば、日本の心理学界がどんどん空洞化するということです。
そして、最終的に「黒船」が来港して…。

「血液型と性格」は、ほとんど日本オリジナルの研究なのに、実に残念だというしかありません。
ただ、時代の趨勢には逆らえないので、私もそろそろ“日本脱出”の準備をしないといけないようです…。[あせあせ(飛び散る汗)]

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心理学の性格検査の結果は、「血液型人間学」とぴったり一致する!【奥村教授の勘違い】《再度追記》 [サイト紹介]

前回の続きです。

繰り返しになりますが、統計学の大家である三重大学の奥村晴彦教授のサイトで、血液型の統計解析があることを見つけました。

・話題: B型の彼氏 / 血液型と性格の無関連性 / またまた血液型と性格

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奥村教授が作成した次のグラフ(Persistence=継続性)を見るとわかりますが、血液型の傾向どおりA型が最も忍耐強い」「B型が最も飽きっぽい」「O型もその次に飽きっぽいという結果になっています。

※点がその血液型の値で、誤差の推定範囲は点から上下に伸びる実線で示されています。

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奥村先生は、これは「偶然である」として、こう書いています。

論文では年齢・性別でコントロールしたMANCOVAが使われているが,年齢・性別がわからないので,ここでは単なるMANOVAを使ってみる:

いずれも有意ではない(Pillai 以外の方法については manova() のマニュアル参照)。

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確かに、最初と2番目の赤の下線にあるように、遺伝子型(Blood types)も表現型(ABO)もp>0.05ですので有意ではありません。

しかし、この数字は間違っているのです。なぜなら、一番下の赤の下線にあるように、なぜか「Pillai 以外の方法」の値の記述がなく、元の(土嶺さんの)論文では有意になった「Pillai 以外の方法」の値を採用しているからです。

※元の論文にはp=0.001で有意とあります。

下に、私が教授と同じ方法でフリーソフトのjamoviを使って計算した結果を示します(欠損値を除いた1435サンプルで計算)。

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確かに、Pillai's Traceこそ奥村教授と同じp=0.282となっていますが、Roy's Largest Root は、p=0.002ですから有意水準0.05よりはるかに小さく、文句なく有意となります。

奥村教授は、おそらくRoy's Largest Rootは計算しなかったのでしょう。 なぜなら、これらの4種類の数値、Pillai、Wilks、Hotelling、Royは、普通はだいたい一致するからです。
[2019.9.23 8:30追記 もう一度チェックしたら、論文中に"we used Roy's largest root statistics"とあるので、有意差が出ているのに無視した可能性もあります。仮にそうだとすると、少々問題なのではないかという気もしますが…。そもそも、MANCOVAのp値(genotypeで0.001、phenotypeで0.014)はAbstractも含めて何回も出ているのに、まったく書かないというのはケアレスミスとは考えにくいですしね。[ふらふら]

※jamoviの使い方は、こちらのサイトに日本語で解説されています。⇒MANCOVAはこちら
以前はRとEZRを使っていたのですが、jamoviはGUIで使えるので非常に使いやすいです。技術の進歩はすごいですね。


よって、奥村教授の「偶然である」という判断は否定されることになります。
ということで、奥村教授の次の文章、

慣習的な統計的検定を使う際には,多重比較に陥らないように注意すべきである。この論文のように変数が7個もある場合は,全部をまとめた検定(上の例ではMANCOVAやMANOVA)をまず行い,それが有意にならなかったら,個々の変数についての検定は参考程度にとどめる。

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は、MANOVAがp=0.002で有意なのですから、Persistenceに有意な差があることは確定と考えていいことになるでしょう。

結局、奥村教授の言う、差が出たのは「偶然」だという主張は、現実のデータで否定されてしまうのです。

では、なぜRoy's Largest Rootだけが他の3つの値と違うのでしょうか。
手持ちのデータでシミュレーションをしてみたところ、男女や年齢で血液型の影響が変わってくる場合、Roy's Largest Rootだけが有意になったりするようです。
よって、血液型のデータをMANOVAで分析する場合、奥村教授のように、Pillai's Traceだけで判断するのは「危険」ということになります。

ここで、念のために他の質問項目を調べると、Persistenceだけではなく、Reward DependenceやCooperativenessではほぼ血液型が予測するとおりの差が出ているようです。
RDは前回報告したとおりですが、Cでも、O型とA型は、B型やAB型より数値が高いのです。
7項目中3項目でそうなのですから、やはりこれらの差は偶然ではないと判断するのが妥当かと思われます。

実は、奥村教授のこのサイトには、もう一つの致命的な間違いがあります。

特に日本や韓国など血液型性格判断を信じる人が多い国では,性格テストに現れる性格は,血液型に影響されてしかるべきである。「□型の性格は○○である」と聞いて育った□型の人は「自分の性格は○○だ」という先入観を持ち,性格テストでもそのように答える傾向があってもおかしくない。

okumura5.JPG

しかし、血液型の性格で「自己成就」しているなら、仮に他の性格指標で差がないとしても、それは「見かけ」だけで、本当は差が出るはずです。よって、有意差に関係なく帰無仮説は棄却されることになります。

統計の専門家だから、かえって「血液型と性格」を誤解するのかもしれませんね。帰無仮説が無意味なんて、普通は考えないですからね(笑)。

このように、血液型は「統計の常識」をことごとく否定してしまうのです。
遺伝子が性格に与える影響を直接的に研究しているケースはほとんどないはずなので、こんな奇妙なことが起きても特に不思議ではないのかもしれません。

現時点では、真相は神のみぞ知る…というところ、ですかね?

誰かが一刀両断に謎を解き明かしてくれないでしょうか…。

【2019.9.22 18:20 追記】

調べてみたところ、
・Pillai's Traceが適していないのは、自由度が1より大きい場合
・Roy's Largest Rootが適しているのは、帰無仮説からのずれが大きく、固有値が大きく異なる場合
とあり、どちらも土嶺章子氏の論文に当てはまると思うのですが。

なお、ソースは次のとおりです。
https://www.statisticshowto.datasciencecentral.com/pillais-trace/
http://www.jmp.com/japan/support/help/13/flm-multiple-response-10.shtml
元々のソースは、いずれも Seber, G.A.F. (1984). Multivariate Observations. とのことです。


後者のサイトには「残念ながら常に他よりも優れている検定というのものはありません」ともあります。

【2019.9.22 21:30 追記】

ところで、MANOVAの計算には線形代数(行列)を使います。
私は、数学は嫌いではありませんが、線形代数は大の苦手でした。[あせあせ(飛び散る汗)]
それでも、ちょっと気になったので、TCIの7つの性格因子の関係が「線形」代数でうまく扱えるのか、直感的にわかるように分布図を書いてみました。

少々極端な例として、HAとSDの関係を示しておきます。

okumura7.JPG

結果は見たとおりで、2つの関係は「線形」(1次方程式)ではなく、2次(以上の)方程式でないとうまくフィットしません。

実は、MANOVAの計算にはいくつかの条件があり、
1. 正規分布
2. グループのサンプルサイズが同じ
3. 従属変数間に相関があってもよい
ということになっています。

このHAとSDでは、rは0.565(R2=0.319)ですから、結構な相関があります。
しかし、この相関は「線形」ではありません。
この場合、MANOVAはたしてどのような結果になるのでしょう?
Roy's Largest Rootだけ極端にpが小さいのは、そういう理由からかもしれません、ね…。

【2019.9.22 23:30 追記】

Roy's Largest Rootだけ極端にp値が小さい理由がやっとわかりました。[るんるん]
私は線形代数は苦手なのですが、さすがに固有値λぐらいはわかります(どうやって計算するんだっけ?[あせあせ(飛び散る汗)]

MANOVAでは、p値を計算するのに、擬似的なF分布を使います。
簡単に言うと、従属変数ごとにこのλを計算し、λの値が大きいほど(逆数の場合は小さいほど)p値が小さくなります。
計算方法はわからないので省略します。[あせあせ(飛び散る汗)]

okumura8.JPG
ソース:心理統計法-多変量分散分析(1)

では、具体的にMANOVAの4つの値
・Pillai's Trace
・Wilks' Lambda
・Hotelling's Trace
・Roy's Largest Trace
はどうやって計算するのでしょうか。

私が一番わかりやすかったのは、次の英語版Wikipediaでした。

okumura9.JPG

これなら素人でもわかりますね(笑)。

・Pillai's Trace
・Wilks' Lambda
・Hotelling's Trace
の3つは、すべての従属変数のλの平均値です。
#平均の出し方にはいろいろな方法があります。

ところが、Roy's Largest Rootだけはすべての従属変数のλの最大値なのです!

土嶺章子氏の論文を読めば明らかなように、TCIの7つの性格因子は、Persistenceだけがかなり小さなp値で有意なものの、残りの6つにはほとんど有意差はありません。

これはどういうことかというと、Persistenceだけが有意な場合は、Roy's Largest RootだけがMANOVAの結果で有意になるということです。Pillai's Traceなどの残りの3つは、7つの性格因子の平均値なので、有意差は小さくなるか、消滅するということになります。

これは、最初の16:20の追記の内容
・Pillai's Traceが適していないのは、自由度が1より大きい場合
・Roy's Largest Rootが適しているのは、帰無仮説からのずれが大きく、固有値が大きく異なる場合
ともうまく符合します。
やっと謎が解けたので、これで枕を高くして眠れますね。[ウッシッシ]

【2019.9.23 9:20 追記】

我ながらしつこいのですが、手持ちのデータでMANOVAをやってみました。
少数の従属変数だけに有意差がある場合は、Roy's Largest Rootが適していることは明らかです。
6つの質問項目のうち、血液型で最も差が大きいのはq3-2ですが、予想どおりRoy's Largest Rootだけがp=0.002で有意で、他はp=0.092だから有意ではありませんでした。
奥村先生もうっかりしたのですかね。
弘法も筆の誤りということでしょうか…。

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女子クライミングはB型が多い!? [サイト紹介]

知り合いから、女子クライミングにB型が多いという情報があったので、ちょっと調べてみました。
ギリギリ有意差はありませんが、調べた12人中O型が6人、B型は3人なので、O型とB型が多い傾向があることは確かなようです。

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参考サイト:Irodori Terrace

1 野口啓代 B
2 野中生萌 B
3 大場美和 O
4 大田理裟 A
5 三浦絵里菜 O
6 金子桃華 O
7 田嶋あいか O
8 戸田萌希 O
9 伊藤ふたば ?
10 廣重幸紀 O
11 白石阿島 ?
(追加) 楢崎智亜 B

O6 B3 A1 不明2

2項分布 p=5.4%→A型が少ない
χ2検定 χ2=6.12, p=10.6%
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O型は蚊に刺されやすいの? [サイト紹介]

日経ビジネス電子版 2019年6月7日
村中 璃子
広がるデング熱、「流行条件」整う9月のニッポン<デング熱の処方箋・その1>

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O型の人は蚊に刺されやすいと言われていますが、どうも他の条件もあるようで、「いつも」「どの蚊」でもというわけではないようです。
この記事では、殺虫剤メーカーの「フマキラー」から聞いた話として、

血液型O型の人は蚊に刺されやすいという説もありますが、「弊社で実験を繰り返しても結果にばらつきがあり、エビデンス(科学的証拠)は得られていません」とのことでした。

とあります。
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従来のサイトをモバイル対応にしました [サイト紹介]

Googleに尻を叩かれていたのですが、やっと従来のサイト英語版も含めてモバイル対応にしました。

一応、AndoroidとiPhoneの両方大丈夫です。
メタタグに<meta name="viewport" content="width=xxx"/>と指定するんですね。
これで、旧コンテンツがスマホ[phone to]で見やすくなりました。[グッド(上向き矢印)]


Screenshot_20190629-190025_Chrome.jpg

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最近は赤ちゃんの血液型は調べないらしいです [サイト紹介]

5月5日はこどもの日です。

昔は赤ちゃんの血液型は教えてもらっていたことが多いのですが、現在はあまり調べないらしいです。

というのは、出生後まもなくの新生児は免疫が弱いので、一般的な「抗原抗体反応」で調べる検査では結果が正しく出ないことがあるからです。
もちろん、最近流行しているDNA検査で遺伝子を調べるとか、血液型抗原を直接調べればいいのですが、そうそう簡単にというわけにはいきません。

時間がたって、身体にだんだん免疫ができてくれば、「抗原抗体反応」できちんとした結果がわかるようになります。

【参考】

shiseiji.JPG

出所:子どもの血液型っていつ調べる!? イマドキの血液型事情【パパン奮闘記 ~娘が嫁にいくまでは~ 第28話】
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心理学の性格検査の結果は、「血液型人間学」とぴったり一致する!【まとめ・追記あり】 [サイト紹介]

前回の続きです。

統計学の大家である三重大学の奥村晴彦教授のサイトで、血液型の統計解析があることを見つけました。

・話題: B型の彼氏 / 血液型と性格の無関連性 / またまた血液型と性格

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奥村教授が作成した次のグラフ(Persistence=継続性)を見るとわかりますが、血液型の傾向どおりA型が最も忍耐強い」「B型が最も飽きっぽい」「O型もその次に飽きっぽいという結果になっています。
※点がその血液型の値で、誤差の推定範囲は点から上下に伸びる実線で示されています。

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そこで、調子に乗って、奥村教授と同じ方法で「人間関係に気を遣う(RD)」という性格因子の値を調べてみました。

この因子に有意差は出ていないのですが、これまた血液型の傾向どおり「A型が最も人間関係に気を遣う」「B型は最も人間関係に気を遣わない」という結果になっています。

TCI.JPG

他の性格因子も計算してみたのですが、ほぼ血液型の傾向どおりとなりました。

やはり、心理学の性格検査の結果は、「血液型人間学」とぴったり一致するといってもよいのではないでしょうか?[グッド(上向き矢印)]

まあ、こういう場合は、「思ったとおり」「感じたとおり」回答するのですから、当然と言えば当然なのですが。

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心理学の性格検査の結果は、「血液型人間学」とぴったり一致する!【続】 [サイト紹介]

前回の続きです。

統計学の大家である三重大学の奥村晴彦教授のサイトで、血液型の統計解析があることを見つけました。

・話題: B型の彼氏 / 血液型と性格の無関連性 / またまた血液型と性格

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疑問点をメールで書いて送ったら、親切に4月4日付けの説明が追記されました。
こういう場合は、普通なら全く無視されるのですが、大御所なのに腰が低いのには驚きました。
お忙しいところ、本当にありがとうございました。

ただ、追記された説明には致命的な間違いがあります。
再度この点もメールで送っているのですが、現時点(2019年4月6日 7:00)では特に何のアクションもないようです。

さて、「またまた血液型と性格」での2019-04-04追記の問題点は、次のとおりです。

1. 特に日本や韓国など血液型性格判断を信じる人が多い国では,性格テストに現れる性格は,血液型に影響されてしかるべきである。「□型の性格は○○である」と聞いて育った□型の人は「自分の性格は○○だ」という先入観を持ち,性格テストでもそのように答える傾向があってもおかしくない。

しかし、本当にそう考えているとは思えません。

というのは、これは他の記述と矛盾してしまうからです。
そもそも、

「自分の性格は○○だ」という先入観を持ち、性格テストでもそのように答える

のなら、彼のサイトの[推測]統計学は不要になります。
なぜなら、血液によって差が出ることは、初めからわかっているのですから…。
#初めから推測すべき数値の「真の値」がわかっているなら、「有意差」や「推測」は無意味かつ不要です。

つまり、

2. 「統計的に有意」(p < 0.05)かどうかで効果があるかないかを判断するのは統計学の誤用である。有意でなくても効果がないことが示されたわけではないし,有意であっても偶然かもしれない(偶然に有意になる確率が5%もある)。
3. 慣習的な統計的検定を使う際には,多重比較に陥らないように注意すべきである。この論文のように変数が7個もある場合は,全部をまとめた検定(上の例ではMANCOVAやMANOVA)をまず行い,それが有意にならなかったら,個々の変数についての検定は参考程度にとどめる。

は、1.とは両立しません。
繰り返しになりますが、「真の値」には、必ず血液型によって差が出ていることが保証されているわけですから…。

同じように、TCI(性格テスト)でPersistence(行動持続…一生懸命、忍耐の強度を表す)が血液型で予想した結果(A型B型O型より高く、B型が最も低い)と一致するのは、「真の値」がそうだからということになります。
また、Persistence以外で差が出なかったとすると、それは元々血液型とは関係ないからということです。

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心理学の性格検査の結果は、「血液型人間学」とぴったり一致する! [サイト紹介]

ネットを見ていたら、統計学の大家である三重大学の奥村晴彦教授のサイトで、血液型の統計解析があることを見つけました。

・話題: B型の彼氏 / 血液型と性格の無関連性 / またまた血液型と性格

このうち、

1. 「B型の彼氏」の記事には有意差があるとはっきり書いてありますが、
2. 「血液型と性格の無関係性」の記事では、p=0.7%の英語版Q22が無視され、
3. 「またまた血液型と性格」の記事では、あまり意味のある差がありそうにない

となっています。

1.で有意差があることは、紹介されている論文にもそう書いてあります。
2.については、過去の記事に書いたとおりです。

しかし、3.についてはまだ分析していなかったので、もう少し細かく調べてみました。

奥村さんが紹介している論文は、Yahoo!ニュースにも載った、土嶺章子さんのものです。

Shoko Tsuchimine, Junji Saruwatari, Ayako Kaneda, Norio Yasui-Furukori, “ABO Blood Type and Personality Traits in Healthy Japanese Subjects”, PLOS ONE (2015) DOI:10.1371/journal.pone.0126983

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この論文では、クロニンジャーの作成したTCIという性格検査を使いました。奥村晴彦さんの結論は、次のとおりです。

論文では特に Persistence(「持続」)が血液型と有意に関係するとされているので,それを計算してみる:
(中略)
論文ではそれぞれ p = 0.020, 0.032 だが,年齢・性別でコントロールしていないためか,ここでの計算結果は p = 0.030, 0.044 となった。しかし,7変数のうち1変数である。多重性まで考えれば,有意な結果が得られたとは言い難い。
Persistence の度数分布は次の通りである。これを見てもあまり意味のある差がありそうにない。


確かにそのとおりかも…と思っていたのですが、調べてみるときちんと意味のある差が出ているのです!

さて、奥村さんは「血液型ごとに平均±標準誤差をエラーバーで表してみる」として、わかりやすいように計算結果のグラフを示しています。

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これをよく見てみると、標準誤差を考慮しても、A型の値がB型とO型より高いのです。
それでは、「Persistence(持続)」とは具体的にどういう性格のことを言うのでしょうか?

こちらのサイトによると、Persistenceは、「行動持続(Persistence)一生懸命、忍耐の強度を表す」とあります。
英語版のWikipediaでは、「Persistence refers to perseverance in spite of fatigue or frustration(持続は、疲労や欲求不満にもかかわらず、忍耐力があることを意味する)」とあります。平たく言うと、「忍耐強い」「辛抱強い」ということです。

ここでピンと来た人もいるでしょう。[ひらめき]
もちろん、一番「忍耐強い」「辛抱強い」のはA型で、その正反対がB型です

論より証拠で、「血液型人間学」の提唱者である能見正比古さんは、「耐久性」についてこう書いています。

O型 目的あればがんばり特に待つ力は強い。が、無意味な我慢はせずダメとみて早いあきらめ。
A型 継続的な努力や肉体的苦痛に辛抱強い。変化多い状況に弱さ。興味の持続にはあきっぽさ。
B型 興味の持続性では最大。同じ状況が続いたり縛られるのにはごく弱い。セカセカ型が目立つ。
AB型 努力の価値を認め、努力家であろうと努力するが、本質的に、根気に欠ける気味がある。
出典:血液型と性格ハンドブック(1981年)

血液型と性格ハンドブック―最新データによる人間性百科 (1981年)

血液型と性格ハンドブック―最新データによる人間性百科 (1981年)

  • 作者: 能見 正比古
  • 出版社/メーカー: サンケイ出版
  • 発売日: 1981/04
  • メディア: -

つまり、TCIという心理学の性格検査の結果は、能見正比古さんの「血液型人間学」とぴったり一致したことになります。
奥村さんは、「多重性まで考えれば,有意な結果が得られたとは言い難い」とか「あまり意味のある差がありそうにない」と書いていますが、なぜそういう結論になるのか、正直理解に苦しむところです。

なお、効果量dは0.18ぐらいですので、差が小さいということは言えます。ただ、血液型の効果量は通常は小(d=0.2)から中(d=0.5)です。Persistenceが「有名な特徴」でないことを考慮すると、妥当な結果とも言えます。

参考までに、英語版Wikipediaの「Persistence」の説明には、
Cloninger's research found that persistence, like the other temperament traits, is highly heritable.
クロニンジャーの研究は、他の気質の特性と同様に、行動持続が非常に遺伝的であることを発見した。
とありますから、血液型、つまり遺伝的な影響があっても何の不思議もありません。[グッド(上向き矢印)]
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Wikipediaの「血液型性格分類」に肯定的な内容が… [サイト紹介]

Wikipediaの「血液型性格分類」をしばらくぶりに覗いたら、割と肯定的な文章が掲載されていたので驚きました。[グッド(上向き矢印)]

工科学者の石川幹人は清水武との共同研究で(中略)、血液型と性格の関連性についての新たな研究を実施した[5]。2009年に、血液型と性格の5因子モデルとの関連において、効果量が小さいため予測力は小さいが統計的には関連が有意であった結果を、2つの心理学の学会誌に投稿したが、いずれも掲載を断られている[35]。
5. ^ a b c 清水武、石川幹人 「ABO 式血液型と性格との関連性―主要5因子性格検査による測定」『よい教育とは何か』 北大路書房、2011年。ISBN 978-4-7628-2754-9。
35.^ a b c d e f 清水武 「心理学は何故、血液型性格関連説を受け入れ難いのか」『よい教育とは何か』 北大路書房、2011年。ISBN 978-4-7628-2754-9

[右斜め下]Wikipediaの該当部分
ishikawa2.JPG

JNNデータを使った長崎大学教育学部の武藤らの研究(2011年)は、1988年まで10年間で約32000人のデータとされる研究をさらに2000年まで拡張しても(人数未掲載)有意な差が見られたとし[22]
22. ^ 武藤浩二、長島雅浩他 (2012) (PDF). 教員養成課程における科学リテラシー構築に向けた疑似科学の実証的批判的研究 (2011年度科研費研究成果報告書) (Report) 2018年9月8日閲覧。. - 山崎ら(1992)による1988年まで10年間32,347人の解析を、さらに2000年代にまで拡張して解析しても、同様の結果がでることが判明した(詳細な人数・年数は未掲載)。

[右斜め下]Wikipediaの該当部分
nagashima2.JPG

【2018.12.26追記】
この書き込みの後に、「血液型性格分類」をググってみたところ、表示の順位が大幅に下がったようです(苦笑)。「血液型」で検索すると、以前は1ページ目に表示されていたはずなのですが、現在ではしばらく出て来ません。ひょっとして、ABO FANが紹介したサイトは検索されないようになるのでしょうか…。まさか! ひょっとして気のせい?
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