SSブログ

7/19 読売新聞Web版 血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析【その後】 [縄田氏の論文]

前回の続きです。
私のブログを見たのかどうか知りませんが、縄田さんのサイト2つの分析が追加されました。
【追加分析】
⇒ この論文と同じデータセットで,血液型と職業の関連性に関して追加分析を行いました。
 結果は,血液型の偏りのある職業はほとんど見られず,やはり関連性には否定的です。
【追加分析2】
⇒ さらに,この論文と同じデータセットで,その他の項目も追加分析を行いました。
以下の変数に関しては,「日本2004」,「日本2005」,「アメリカ2004」の3つ全てのデータセットで,血液型間に有意差が一貫して得られる項目はありません。
お恥ずかしい話ですが、今までこの追記分析には全く気がつきませんでした。[たらーっ(汗)]

さて、最初の職業別比率ですが、既に結論が出ています。
球技は一般的にO型が強いとか、各職業をセグメントごとに分析すると差が出る、という話もありますが、あえてここでは触れません。
実は、首相の血液型は統計的に差があるという論文が心理学者からも出ているのです。

日本応用心理学会 第80回記念大会(2013)
14P-41 「血液型性格学」は信頼できるか(第30報)I
―衆議院議員に血液型の特徴が見られるか―
○大村 政男(日本大学)
 浮谷 秀一(東京富士大学)
 藤田 主一(日本体育大学)
大村30.png

2番目も同じです。
「日本2004」「日本2005」「アメリカ2004」の3つ全てのデータで一貫した差がなかったから関連性はないというのは、はっきり言って無茶苦茶な論法です。
仮に、日本とアメリカで、ある職業の男女別比率を調べた結果、「日本2004」「日本2005」「アメリカ2004」の3つ全てのデータで一貫した差がなかったとします。では、男女の職業は性別に影響されないと断言していいのでしょうか?
#そんなバ○なことがあるはずがありません!
男女の職業別比率は、国や文化や時代にも影響されるはずです。それらを無視して、3つ全てのデータで一貫した差がなかった…というのは“暴論”というしかありません。
問題となっている血液型データでは、「アメリカ2004」のリスクに関する認識の差が統計的に有意なのですから、これを無視するのは“論外”というしかないでしょう。
ひょっとして、血液型の影響は国や文化や時代や性別に絶対に影響されないと信じているということなのでしょうか?

【追記】
「日本2005」のデータを見ると「会社経営者・役員」だけが有意となっています。なぜかわかりませんが、B型が明らかに多いのです。そこで、2004年のデータをもう一度よ~く見てみると、やはりB型が多い。
妙だなぁと思って、日本の2004年と2005年のデータの合計で計算してみたのですが、χ2値は8.81と危険率5%以下で有意なのです!これは偶然ではありません。[グッド(上向き矢印)]
さて、このサンプルでは1年ごとのデータ(100人程度)には、少なくとも10%程度は誤差があります。今回のように10%程度の差なら、2年連続して有意になる可能性はほとんどありません。ということは、やはり2004-2005年の「会社経営者・役員」にはB型が多いと判断していいようです。やった~~![手(チョキ)]
たぶん、縄田さんはデータを手計算した経験がないし、検定力も知らないのでしょうね。困ったものです。
※χ2値と危険率が間違っていたので訂正しました。
nawada-add.PNG
コメント(0)  トラックバック(1) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 1