季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《2018年版》 [理科の探検]
前回の続きです。
さて、今日2018年6月3日付の長島雅裕さん(文教大学教育学部教授で疑似科学批判の有名な論者)のtwitterに、血液型を疑似科学として批判したスライドが公開されました。
【ツイート内容】5/31実施の日大工学部教養講座「科学の間違え方ー疑似科学の世界」のスライドを公開します(PDF)。これまでのダイジェスト版みたいなもので、取り上げた事例は血液型、マイナスイオン、水伝、EM、と定番のものです http://phys.koshigaya.bunkyo.ac.jp/~masa/lecture/2018/slide180531.pdf
そこで、2018年版のスライドも含めて、時系列順に長島雅裕さんの疑似科学のプレゼン資料を紹介します。
さて、その前に、非常に重要なことを説明しておきましょう。
彼は、2010年度から2011年度にかけて「血液型と性格」についての科研費で調査(共同研究)を行い、その結果が次の研究成果報告書にまとめられています。
科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書
教員養成課程における科学リテラシー構築に向けた疑似科学の実証的批判的研究
A demonstrative and critical study on pseudo-science for scientific literacy construction at teacher education course
2010年度~2011年度
代表者 武藤 浩二 MUTO, Cosy
研究分担者 長島 雅裕 MASAHIRO, Nagashima
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22650191/
そして、その研究概要には、
本研究では、疑似科学が用いられた学校教育の実態等を調査するとともに、最近の大規模調査データを用いた血液型と性格に関する解析を行った。(中略)また血液型と性格に関する解析では、過去の研究結果を拡張することができたとともに、21世紀以降のデータでは、安定して血液型ごとに性格の自己申告について有意な差が出ることが判明した。とあります。
つまり、明確に統計的に「有意な差」が出ることを認めているのです。
2018-06-04 21:49
コメント(8)
理科の探検 2017年4月号 特集「ニセ科学を斬る!2017」 血液型の批判はなし? [理科の探検]
2017年4月号の「理科の探検」の特集(ニセ科学を斬る!2017)で「血液型」がさっぱり書いてないので、少々がっかりしました。
以前は、菊池聡さんの「血液型」に対する批判が予定されていたようなのですが…。
【参考】2016-09-09 理科の探検(RikaTan)誌2017年4月号「ニセ科学を斬る!2017」の内容
「血液型性格判断や占い」菊池聡
かなり期待して、先月内容を確認してみたところ、なぜか「超常現象と疑似科学の心理学 中高生調査のデータから」とタイトルが変更され、血液型の解説はごくわずかでした。
血液型についての内容は次のとおりです。
さて、疑似科学を信じる思考スタイルのもう一つは、そもそも科学と疑似科学を識別できないためにマジに信じ込んでしまうものです。マイナスイオンは本当に健康にいい効果があると思っていた、血液型性格診断は正しいものだと思い込んでいた、というタイプですね。そうであれば、正確な科学知識の教育によって、こうした誤信は解消できることになります。
混乱を招くのは、「血液型性格診断」のほかに、説明用のグラフの中に、突然「血液型性格判断」という語句が出現し、いずれも定義については何の説明もないことです。
「血液型性格診断」=「血液型性格判断」=「血液型性格関連説」なのか、それともこれらは微妙に違うのか、私のような普通の読者には判断できません。
少々不親切な記事だと思います。
いずれにせよ、疑似科学とされるものの科学性評定サイトの血液型性格診断や放送大学の講義と同じく、菊池さんから統計的な反論がないことが確定しました。
言うまでもなく、データを示していない否定論なら、それは「科学的に否定」したことにはなりません。
依然として、菊池さんの否定の根拠は曖昧なままのようです。
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《続々々》科研費研究前と研究後の比較 [理科の探検]
前回の続きです。
今回は、科研費の研究成果報告書について調べてみました。
・2008年度以降は、冊子形態の報告書は原則廃止ということのようで、報告書はCiNiiにあるPDFのものだけのようです。
・代わって、電子媒体による簡易な報告書を提出
[https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-205003.php]
もっとも、そうなると、あの報告書の内容は“疑惑”だらけです。
なぜなら、科研費の研究成果報告書なら、調査対象のサンプル数と調査年を書かないということは絶対にあってはならないことだからです!
少なくとも、血液型と性格に関する研究では、私の知る限りサンプル数や調査年を書かないのは、少々怪しげな「占い系」のデータに限られます。普通の女性雑誌の「血液型占い」のアンケートなら、サンプル数や調査年は明記してあるのが普通ですから…。
そこまでしても絶対に科研費の報告書に情報を公開したくなかったということは、サンプル数や調査年を書くこと自体が、執筆者にとっては極めて都合の悪い―致命的な―マイナスの影響をもたらす、と推測しても決して間違いではないでしょう。
となると、サンプル数が約20万人、トータルの調査年数が約30年という私の推測は、「中(あた)らずと雖(いえど)も遠からず」と言っていいのではないでしょうか?
この裏付けを取るために、長島雅裕さんの疑似科学のプレゼン資料を調べてみました。
問題の科研費の研究は2010年度から2011年度にかけて行われたものです。
まず、この研究以前のプレゼン資料(2009年度)を次に示します。
血液型性格判断と「信じる心」 [2009年度 情報社会と科学]
[http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp/dspace/handle/10069/22932]
p5にはこうあります。
大規模な統計的研究により、血液型と性格の間に相関は見られないことが示されている。
さて、科研費の研究(2010~2011年度)以後のプレゼン資料(2013年度)はこちらです。
法政大学人間環境セミナー 2013.5.18 疑似科学と疑似科学と社会
このプレゼン資料(p6)では、2009年度のp5の記述が消えて、こう変わりました。
相関の有無の問題ではなく、日常生活で「使える」ぐらいの強い相関があるかどうか一言で言うと、コアとなる表現が
相関は見られない→相関の有無の問題ではなくと変わったことになります。なお、他のページの記述にはほとんど変化が見られません。
ところで、それ以外の思いがけない変化も発見しました。
上の2つの資料をじっくり比較するとわかりますが、2009年度のプレゼンで否定されているのは「血液型と性格」ですが、2013年度のプレゼンで否定されているのは「血液型と性格」ではなく「血液型性格判断」なのです。
どちらも同じように感じられるかもしれませんが、両者は似て非なるものなので注意してくださいね。
なぜなら、「血液型と性格」に多少は関係があったとしても、必ずしも「血液型性格判断」が妥当とは限らないからです。長島さんの言うように、日常生活に使えるような性格の差が存在しないなら「血液型性格判断」はできません。
これはどういうことかというと、2009年度には血液型と性格には「相関がない」と断言していたのですが、2013年度には多少の「相関はある」ということを―明言はしていませんが実質的に―認めたということです。だから、否定するのは「血液型性格判断」であって「血液型と性格」ではないわけです。
#その意味では、長島さんは意外に正直なのかもしれませんね。
ということですから、科研費の研究の概要での「21世紀以降のデータでは、安定して血液型ごとに性格の自己申告について有意な差が出ることが判明した」、そして本文中の「血液型による違いが統計的に明確に有意であることが示された」という分析結果は、それ以降に発表された資料などには反映されているものと考えられます。
#しかし、奇妙なことに、この記述変更の最大の原因となったと思われる、長島さん自身の科研費の研究は全く紹介されていません。
その後に発表された「理科の探検」2015年4月号を読んでみても、確かに2009年のプレゼン資料にある「大規模な統計的研究により、血液型と性格の間に相関は見られないことが示されている」と全く同一の記述は発見できませんでした。
#もっとも、この記事でも、長島さん自身の科研費の研究は全く紹介されていません。
以上のことから、自ら科研費を使って2010~2011年度に行った「血液型性格判断」を否定するための研究は、そのサンプル数と調査年を公開するのが不都合なだけではなく、この研究の結果自体が不都合だと自ら認めていることになります。
いやはや、どうも。
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《続々》科研費と20万人のデータで裏付けられた血液型と性格 [理科の探検]
前々回の続きです。
この記事の執筆者である長島さんは、実に20万人にもわたる膨大な統計データを分析した結果、少なくとも血液型と自己申告の性格には安定した関係があることを確認するのに成功しました。これには驚きました! 大変おめでとうございます。
もっとも、なぜかこの研究報告については紹介が少なく、ほとんど誰にも知られていません。私も、内容を何回もよくよく読んで、やっとサンプルが約20万人であることを理解しました。いままで読み込みが足らなかったのでしょうか…。
#後述するように、なぜか本人も積極的には紹介していません。
次は、この驚くべき研究結果の紹介です。
《研究概要》出典は次のとおりです。
本研究では、疑似科学が用いられた学校教育の実態等を調査するとともに、最近の大規模調査データを用いた血液型と性格に関する解析を行った。…また血液型と性格に関する解析では、過去の研究結果を拡張することができたとともに、21世紀以降のデータでは、安定して血液型ごとに性格の自己申告について有意な差が出ることが判明した。
In this research, we carried out questionnaires survey on pseudo-science experiments in schools and database analysis on relationship between blood type and personal characteristics. ... We also demonstrate that significant difference on personal characteristics between blood-types by using the database on recent huge questionnaires survey.
科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書
教員養成課程における科学リテラシー構築に向けた疑似科学の実証的批判的研究
A demonstrative and critical study on pseudo-science for scientific literacy construction at teacher education course
2010年度~2011年度
代表者 武藤 浩二 MUTO, Cosy
研究分担者 長島 雅裕 MASAHIRO, Nagashima
[https://kaken.nii.ac.jp/d/p/22650191.ja.html]
[https://kaken.nii.ac.jp/ja/file/KAKENHI-PROJECT-22650191/22650191seika.pdf]
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《mixiの反応》 [理科の探検]
前回の続きです。
何回かRikaTanの批判記事を書いたら、ちょっとアクセスが増えました。
調べてみたら、mixi経由だったんですね。その投稿を紹介します。
「血液型ステレオタイプの効果が検出できても、血液型と性格に関係があることにはならないのに。」ということは、統計データで差が出ていることを否定派でさえ認めたことになります。これは大きな前進です。
それと、113の内容は間違いです。以前から比べると私の検証の内容は進歩しています。
差が出ているのは「思い込み」でないことが明らかになりました。あまり知られていない特性でも、結構な差が出ているのです。
知っていない特性なら、そもそも「思い込み」ようがありません。つまり、差が出ているのは「思い込み」のせいだ、という否定派の今までの主張は否定されることになります。
[http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/bias.htm]
昔とは違い、現在は「血液型と性格に関係がある」ことが、きちんとデータで裏付けられているのです。この「思い込み」が存在しないという点が、今後の否定派への攻略ポイントかもしれませんね。
何回かRikaTanの批判記事を書いたら、ちょっとアクセスが増えました。
調べてみたら、mixi経由だったんですね。その投稿を紹介します。
112 KYM(mixi) 2015年03月17日 13:11113のコメントは興味深いです。
ABOFAN氏がリカタンに噛みついてる。
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2015-03-04
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《続》 http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2015-03-08
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《ニセ科学批判ムラの掟》 http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2015-03-14
113 930.jp 2015年03月17日 14:46
>>[112] KYM(mixi)さん
ざっと読みましたが、全く進歩していないですね…
血液型ステレオタイプの効果が検出できても、血液型と性格に関係があることにはならないのに。
[http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=70043&comment_count=113&id=299564]
「血液型ステレオタイプの効果が検出できても、血液型と性格に関係があることにはならないのに。」ということは、統計データで差が出ていることを否定派でさえ認めたことになります。これは大きな前進です。
それと、113の内容は間違いです。以前から比べると私の検証の内容は進歩しています。
差が出ているのは「思い込み」でないことが明らかになりました。あまり知られていない特性でも、結構な差が出ているのです。
知っていない特性なら、そもそも「思い込み」ようがありません。つまり、差が出ているのは「思い込み」のせいだ、という否定派の今までの主張は否定されることになります。
[http://www010.upp.so-net.ne.jp/abofan/bias.htm]
昔とは違い、現在は「血液型と性格に関係がある」ことが、きちんとデータで裏付けられているのです。この「思い込み」が存在しないという点が、今後の否定派への攻略ポイントかもしれませんね。
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《ニセ科学批判ムラの掟》 [理科の探検]
前回の続きです。
「血液型と性格」の真面目な研究者なら、もはや統計データに差がないと信じている人はいないはずです。
統計的、心理学的、そして科学的に分析をするなら、差がないということはあり得ないのですから…。
なぜなら、日本人の7割は血液型と性格に「関係がある」と感じているので、血液型と性格に関するアンケート調査をすれば―つまり統計データでは―必ず差が出ることになります。
こんなに単純な内容なら、統計学や心理学を勉強しなくとも理解できる話ですし、当然ながら差があるという事実は、数多くの論文やデータで裏付けられています。
ではなぜ、こんな単純な事実を、多くの心理学者やニセ科学批判者は理解しないように見えるのか?
その理由を散々考えて続けて悩んでいました。(ちょっと大げさですが・笑)
が、別に深く考える必要はなかったのです。
日本はどこでも「ムラ社会」です。「心理学ムラ」や「ニセ科学批判ムラ」に属している人なら、血液型と性格に「関係がある」ことを認めるような言動をしてはいけないのは当然のことです。なにしろ、それは「ムラの掟」に反するのですから…。もし、掟に反することをしたりすると、仲間内の評判が悪くなって、最終的には出て行かざるを得なくなってしまいます。
スケールは全然違いますが、同じような理由で、3.11では「原子力ムラ」、STAP細胞事件では「理研ムラ」が多くの国民からの批判にさらされました。問題を解決するには、ムラ内部の努力もありましたが、ムラ以外の人からの〝外圧〟が最大の決定打となったのはご存じの通りです。
内容については、ほぼ書き尽くされているので、あえて私がここで説明する必要はないでしょう。
非常に残念、というしかありません。
さて、話を元に戻します。
「ニセ科学批判ムラ」の住民としては、長島雅裕さんの行動は実に模範的です。
意外に思うかもしれませんが、クローズドなムラの中では、言論の自由は比較的確保されています。
血液型と性格には「統計データに差がない」と言われているが、実際に分析したみたら差があった(!)というのは実に率直で正直な態度です。ムラのみんなから褒められることはあっても、批判されることはありません。しかし、この事実をムラの住民以外に知らせるのはどうでしょうか? 大先輩であるムラの長老は「統計データに差がない」という過去の発言(失言?)には完全に沈黙しているのです。こういった状態で、長老の昔の〝失言〟を大々的に宣伝するようなことは、当然のことですが「掟」に反します。科学と掟とどちらが大事かというなら、ムラの住民なら誰でも後者を選択するでしょう。
特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の中の『長島雅裕さん 科学教育教材としての「血液型性格判断」』から
「血液型と性格」の真面目な研究者なら、もはや統計データに差がないと信じている人はいないはずです。
統計的、心理学的、そして科学的に分析をするなら、差がないということはあり得ないのですから…。
なぜなら、日本人の7割は血液型と性格に「関係がある」と感じているので、血液型と性格に関するアンケート調査をすれば―つまり統計データでは―必ず差が出ることになります。
こんなに単純な内容なら、統計学や心理学を勉強しなくとも理解できる話ですし、当然ながら差があるという事実は、数多くの論文やデータで裏付けられています。
ではなぜ、こんな単純な事実を、多くの心理学者やニセ科学批判者は理解しないように見えるのか?
その理由を散々考えて続けて悩んでいました。(ちょっと大げさですが・笑)
が、別に深く考える必要はなかったのです。
日本はどこでも「ムラ社会」です。「心理学ムラ」や「ニセ科学批判ムラ」に属している人なら、血液型と性格に「関係がある」ことを認めるような言動をしてはいけないのは当然のことです。なにしろ、それは「ムラの掟」に反するのですから…。もし、掟に反することをしたりすると、仲間内の評判が悪くなって、最終的には出て行かざるを得なくなってしまいます。
スケールは全然違いますが、同じような理由で、3.11では「原子力ムラ」、STAP細胞事件では「理研ムラ」が多くの国民からの批判にさらされました。問題を解決するには、ムラ内部の努力もありましたが、ムラ以外の人からの〝外圧〟が最大の決定打となったのはご存じの通りです。
内容については、ほぼ書き尽くされているので、あえて私がここで説明する必要はないでしょう。
非常に残念、というしかありません。
さて、話を元に戻します。
「ニセ科学批判ムラ」の住民としては、長島雅裕さんの行動は実に模範的です。
意外に思うかもしれませんが、クローズドなムラの中では、言論の自由は比較的確保されています。
血液型と性格には「統計データに差がない」と言われているが、実際に分析したみたら差があった(!)というのは実に率直で正直な態度です。ムラのみんなから褒められることはあっても、批判されることはありません。しかし、この事実をムラの住民以外に知らせるのはどうでしょうか? 大先輩であるムラの長老は「統計データに差がない」という過去の発言(失言?)には完全に沈黙しているのです。こういった状態で、長老の昔の〝失言〟を大々的に宣伝するようなことは、当然のことですが「掟」に反します。科学と掟とどちらが大事かというなら、ムラの住民なら誰でも後者を選択するでしょう。
特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の中の『長島雅裕さん 科学教育教材としての「血液型性格判断」』から
決定的ともいえる研究が、1991年に発表されています1)。その要点だけ紹介します。…このように、彼の「ニセ科学批判ムラ」以外の人に対する主張は、統計データを分析した限りでは「血液型と性格の間には関係は見られない」ということです。
血液型性格判断によると、「物事にこだわらない」はB型的な性格だそうですが、実際にはどうだったでしょうか。…
最も「物事にこだわらない」性格となる血液型が、調査ごとに違うのです。これは、この項目の差が有意だったことが、偶然に過ぎないことを示しています。…
最も違いの大きな性格項目でこうなのですから、血液型と性格の間には関係は見られない、という結論になるわけです。
1) 松井豊「血液型による性格の相違に関する統計的な検討」1991、立川短大紀要、24、51-54
季刊 理科の探検 2015年4月号 特集「ニセ科学を斬る!リターンズ」の間違い《続》 [理科の探検]
前回の続きです。
この記事は―言い方は悪いのですが―極論すれば「捏造」です!
確かに「捏造」というのは穏やかな表現ではありませんし、普通なら言いすぎだと思われて私が疑われるだけ損なので、なるべく使いたくはありません。
しかし、彼は“血液型性格診断”どおりに統計データに差が出ているという事実を―意図的・確信犯的に―隠している可能性がかなり大きいようなのです。
言い換えれば、結果を「捏造」(あるいは隠蔽)していることと同じです。私の乏しい語彙では、他にうまい言葉が見当たりません。
え~っ、まさか?本当かな?と疑問を持つ読者(当然の疑問だと思います)のために、原文を引用しながら説明していきます。
というか、私もここまで意図的な「捏造」をしているとは全然考えていませんでした。ついさっき、彼の科研費の報告書を読むまでは…。
この記事は―言い方は悪いのですが―極論すれば「捏造」です!
確かに「捏造」というのは穏やかな表現ではありませんし、普通なら言いすぎだと思われて私が疑われるだけ損なので、なるべく使いたくはありません。
しかし、彼は“血液型性格診断”どおりに統計データに差が出ているという事実を―意図的・確信犯的に―隠している可能性がかなり大きいようなのです。
言い換えれば、結果を「捏造」(あるいは隠蔽)していることと同じです。私の乏しい語彙では、他にうまい言葉が見当たりません。
え~っ、まさか?本当かな?と疑問を持つ読者(当然の疑問だと思います)のために、原文を引用しながら説明していきます。
というか、私もここまで意図的な「捏造」をしているとは全然考えていませんでした。ついさっき、彼の科研費の報告書を読むまでは…。