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新型コロナ ワクチン接種開始で検査陽性者が倍増!?【表面化は1/1500?】 [新型コロナ]

前回の続きです。

※この記事を読む前に、前回の記事~新型コロナ ワクチン接種開始で検査陽性者が倍増!?【まとめ】~に目を通していただくと理解が早いです。 

ワクチン接種後に新型コロナに感染したというケースは「報告されていないからないはずだ」という反論をいただきました。しかし、公開データから計算すると、表面化しているのは1/1500(?)という驚きの結果になりました。私自身も半信半疑なので、ぜひ他の方の検証をお願いします!

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さて、次のツイートで、韓国でワクチン接種後「感染30人」というニュースが出ていることがわかりました。


韓国の新型コロナウイルス感染症予防接種対応推進団は、きのう(19日)の0時基準で 新型コロナ予防接種後に感染した事例は計30人だと、今日(20日)明らかにした。

職業別では 医療従事者が19人で最も多く、医療人10人、患者1人が接種後 感染した。
新型コロナウイルス感染症予防接種対応推進団は、ワクチン接種後 新型コロナに感染した事例について、予防接種前または予防接種後 防御免疫が形成される前に感染したものと推定している。

そこで、公開されたデータから韓国の感染率を試算してみます。

詳細は後述しますが、結果だけ書いておくと、韓国のワクチン接種後の感染率は韓国人平均の「ほぼ半分」です。WHOの情報だと、医療関係者の感染率は国民平均よりずっと高いとのこと。ところが、韓国の“実測値”では、ワクチン接種後の感染率は「半減」したことになるようです。

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出所 NHKニュース

ということで、ワクチン接種で陽性者が増えたという仮説は成立しません。やはり公開データだけでは検証が難しいのなかぁ…とちょっとがっかりしました。

とここまで書いて、私の頭が悪すぎることに気が付きました…[たらーっ(汗)]

なぜなら、陽性者はワクチン接種とは関係なく「毎日」出ているからです!

厚労省のサイトによると、日本の医療関係者でワクチン接種を受けたのは、3月19日現在で553,454人(2回目除く)です。

kourousho.PNG

現在の検査陽性者は毎日1,000~1,500人で、ワクチン接種開始日である2月17日からほぼ1月が経過しました。厚労省のサイト(オープンデータ)によると、2月17日から最新の3月19日までの陽性者は35,054人で、日本人の0.3%となっています。

少々乱暴ですが、これをワクチン接種者50万人に換算すると、陽性者は1,500人という結果が得られます。この数値の妥当性はさておき、さすがに1人もいないというのはあり得ないでしょう…。

前述のように、韓国で「ワクチン接種後 新型コロナに感染した」のは30人ということですが、陽性者の人口比は日本と同じで、人口は日本の1/2.5ですから、やはりこの数字は少なすぎると思います。

日本では情報が公開されているのでしょうか?

私が知らないだけかもしれませんが、公開されているのは次の大阪の1人だけのようです。

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出所 読売新聞

看護師、ワクチン接種後に感染確認…コロナ患者の担当

大阪府東大阪市の市立東大阪医療センターは18日、新型コロナウイルスのワクチンを接種した50歳代の女性看護師について、接種後に感染が確認されたと発表した。
センターによると、看護師は12日に1回目のワクチン接種を受けた。15日以降にせきや頭痛などの症状を訴え、PCR検査で17日に陽性が判明した。接種時に既に感染していた可能性もあるという。

いくらそういうケースが少ないとしても、まさか1,500人が1人になることは絶対にないでしょう…。

以上のことから確実に言えるのは、医療関係者のデータはほとんどが「非公開」ということです。また、ワクチン接種後に新型コロナに感染したというケースは「報告されていないからないはずだ」なんていっている人は、データリテラシーが(私も含め…[たらーっ(汗)])決定的に欠けているということでしょう。

日本は韓国より情報公開が進んでいると信じていたのですが、こういうデータを見せつけられると、一国民として極めて残念と言うしかありません。

ちなみに、韓国の新型コロナのサイトはこんな感じで、

korea.PNG

厚労省のサイトはこんな感じです。

mhwl.PNG

9月なんていわずに、すぐにデジタル庁を開庁してほしいものです。

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【参考情報】

国立感染症研究所のデータによると、感染→発症は平均6日で、報告ベースの数値とはタイムラグが生じます。感染→発症は翌日から2週間後と相当ばらついているのがわかります。

F3.large.jpg

たまたま、ワクチン接種後のタイミングで感染が確認されたとしても、その原因まではわかりません。

なぜなら、原因を大きく分けると、

1. 接種時に既に感染していた
2. ワクチン接種後に感染したが、ワクチン接種とは関係ない
3. ワクチン接種後に、ワクチン接種の副反応(免疫が低下)で感染した

ですが、最後の3だけの人数を調べるのは事実上不可能だからです。

日本で使われているファイザー製のワクチンは、接種後2週間程度は免疫が低下し、新型コロナに感染しやすくなる可能性が示されています。


私は、これを公開データで検証しようとデータを集めていました。本当は接種者と非接種者との感染率を比較したかったのですが、残念ながら日本では情報が公開されていないようです。

諸外国と日本のマクロデータから推測する方法を採用したのは前回までの記事のとおりです。

そこで、公開されたデータから韓国の感染率を試算してみます。

・韓国の1日の感染者数 約400人

kankoku.PNG
出所 Google

・韓国の接種者数 60万人

Yahoo!ニュース 韓国、コロナワクチン接種「60.2万人」、異常反応「8751人」

・3月20日までの感染報告 30人(前述)

感染→発症・報告まで1週間とし、3月20日の1週間前3月13日までの感染者数に限定すると、400人×16日=6,000人です。韓国の人口は5,200万人なので、感染率は約1/10,000となります。接種者数は60万人なので、韓国人平均で計算すると60人が感染することになります。医療関係者なら、感染率はもっと高いとは思いますが…。

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