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「科学的議論」としてのトリチウム水と北海道大停電《1》 [北海道大停電]

この記事は血液型とは関係ないのですが、タイムリーな「科学的議論」の題材として、試験的に取り上げます。

さて、9月8日と9日は、SmartNewsで福島第一原発と北海道大停電のニュースを眺めていました。
その中で、少々気になる記事を「ハーバービジネスオンライン」に見つけたので紹介します。

東京電力「トリチウム水海洋放出問題」は何がまずいのか? その論点を整理する 2018.09.04
北海道胆振東部地震「泊原発が動いていれば停電はなかった」論はなぜ「完全に間違い」なのか 2018.09.10

執筆者は、いずれも牧田寛氏です。

《参考》ハーバービジネスオンラインでの執筆者紹介 著述家・工学博士。徳島大学助手を経て高知工科大学助教、元コロラド大学コロラドスプリングス校客員教授。勤務先大学との関係が著しく悪化し心身を痛めた後解雇。1年半の沈黙の後著述家として再起。本来の専門は、分子反応論、錯体化学、鉱物化学、ワイドギャップ半導体だが、原子力及び核、軍事については、独自に調査・取材を進めてきた。原発問題についてのメルマガを近日配信開始予定。

牧田氏は、どうやら「反原発派」のスタンスらしいのですが、数字に裏付けられた主張としては、一番説得力があるように…私には感じられました。
#少なくとも、これらの主張は「反証可能」なので、科学的議論ということになります。

まぁ、正直なところ、私はどちらも専門知識はないのですが、備忘録&頭の体操として書いておくことにします。
ということですから、細かい数字などのツッコミはなしでお願いします。[たらーっ(汗)]

まず、最初の「トリチウム水海洋放出問題」です。

《注》「トリチウム」は三重水素とよばれる放射性物質です。つまり、放射能があるので放射線を発しています。

MAKITA1.PNG

私が注目したのは、氏がポイントとする次の部分です。

私は、このトリチウム水については、トリチウム以外の核種が基準以下に抑えられていることを条件に、PWR(加圧水型)原子力発電所の90年代の実績相当*での海洋放出はやむを得ないだろうと考えていました(*筆者注:PWRは、一次冷却水にホウ素とリチウムを添加するためにBWR(沸騰水型:福島第一はBWR)に比して、100倍近いトリチウムを発生させる。結果、年間放出量もBWRに比べ10~100倍ほど多い。近年、リチウム添加剤の改良によって大幅にトリチウム発生量を減らしている)。

なるほど、今や「反原発派」でもトリチウム水は安全だという見解が主流なんですね…へ~。


確かに、最近はマスコミ報道でも「汚染水」がすっかり姿を消し「トリチウム水」を多く見かけますが、そのせいなのでしょうか?

では、トリチウム以外の放射性物質はどうでしょう?
氏はこう続けます。

[8月]23日の河北新報での報道では、その「トリチウム水」から、告知濃度限度を超えるヨウ素129が2017年の1年間で60回検出されたこと、さらにルテニウム106、テクネチウム99を加えると2017年だけで65回、告知濃度限度を超えていたことがわかりました。加えてその後、ストロンチウム90の告知濃度限度超過もわかりました。
さらにヨウ素129とルテニウム106は、昨年から今年にかけての84回の分析のうち45回と過半数で告知濃度限度を超えていたと報じられています。(※前出木野氏の記事による)

では、実際にはどのぐらい基準を超えていたのでしょう?
しかし、この記事に参照先として示されている次の記事には、残念ながら具体的な数字が出ていません。

トリチウム水と政府は呼ぶけど実際には他の放射性物質が1年で65回も基準超過
木野龍逸 | フリーランスライター

そこで、ベースとなった「河北新報」を見ると、こう書いてあります。

<福島第1原発>処理水の放射性物質残留 ヨウ素129基準超え60回 17年度
排水の法令基準(1リットル当たり9ベクレル)を超えるヨウ素129の検出が2017年度に約60回あったことが22日、分かった。
(中略)
17年度のヨウ素129の測定結果は1リットル当たり40ベクレル以上が9回あった。9月18日に採取した処理水は62.2ベクレルに上った。
2018年08月23日木曜日

つまり、ヨウ素129の基準は1リットル当たり9ベクレルで、基準を超えたのは最大で62.2ベクレルだから基準の約7倍ということになります。
これだけでは何だかわかりませんが、人体は1kg当たり約100ベクレルの放射性物質が存在していることを考えると、その半分程度の濃度で何か問題なのかというのが正直なところです。
というのは、「トリチウム水」は海洋放流するのだから、この何万分の1(何億分の1?)になっちゃうわけですからね。
#基準の1万倍とでもいうのならともかく…。
極論ですが、それなら7倍に希釈してから海洋に放流すれば問題ないのではないでしょうか?

そこで、この「河北新報」を検索すると、もう1つの記事が見つかりました。

「安全な排水可能」と原子力学会 トリチウム水の処分で見解
日本原子力学会の会合が5日、岡山市で開かれ、同学会など36の学会と協会でつくる「福島復興・廃炉推進に貢献する学協会連絡会」が、東京電力福島第1原発の汚染水浄化後に残る放射性物質トリチウムを含んだ水の処分に関し「安全に排水できる。ため続けるには限界があり、その必要もない」との見解を取りまとめた。
同原発では、原子炉建屋にたまった汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化するが、トリチウムは除去できず残る。増え続けるトリチウム水の処分方法を政府の小委員会が議論し、海洋放出が最も現実的だとされたが、8月末の公聴会では反対意見が相次いだ。
2018年09月05日水曜日

公聴会では「海洋放流」は反対意見が多数だとマスコミで報道していました。
しかし、私が不勉強なせいか、日本原子力学会では特に問題ないという見解が主流という話は初めて聞きました。
私は後者を支持したいのですが、本当はどうなのでしょうか?
なお、繰り返しますが、細かいツッコミはなしですよ。[たらーっ(汗)]

《その他の参考サイト》
原子力問題から逃げる安倍政権が電力危機を招く
大停電と「トリチウム水」に見る無責任の構造
2018.9.7(金) 池田 信夫


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