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「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」の科学性評定《ブツブツ…(2)》 [Gijika.com]

前回の続きです。
経験上、投稿をブログに掲載すると早く掲載されるようです。ひょっとして、管理者氏が私のログを見ているのでしょうか? あるいは、たまたま行動時間が同じなのか…。
さて、前回の投稿では実に間抜けな失敗をしてしまいました。なぜなら、とんだ見当違いの「反証」をしてしまったからです。
管理者氏から「これではABOFAN様の主張との整合性が全く取れていません。」とあったので、血液型と性格には「関係がない」ということだと早合点して、うっかりこの点の“反証”をしてしまったのです。[あせあせ(飛び散る汗)]
念のため、もう一度原典をチェックしてみたところ、血液型別の「血液型性格判断に対する知識の程度」「血液型性格判断との関係性の有無」「血液型正確[性格]判断の自分への当てはまりの程度」「血液型性格判断の話題を行う頻度」「血液型性格判断の話題への好みについて」についての話でした。この点なら、私は何も言ってませんし、そもそも手持ちデータさえないので話題にしようがありません。[たらーっ(汗)]

ただ、副作物として面白いことがわかりました。
B型に言わせると、B型には「悪いイメージ」が付いて回るから怪しからん、というのはよく聞く話です。しかし、だからといってB型が血液型の話題が嫌いかというと、全然そんなことはありませんよね!
山下玲子氏の論文では、このことがデータで裏付けられています。
彼女は、血液型による不愉快体験を1(最も不愉快)~5(最も愉快)で評価してもらいました。B型以外の回答は平均は3点ぐらいだったのですが、B型だけがほぼ2点とダントツに不愉快体験が多かったのです。しかし、それにもかかわらず「血液型性格判断に対する知識の程度」「血液型性格判断との関係性の有無」「血液型性格判断の自分への当てはまりの程度」「血液型性格判断の話題を行う頻度」「血液型性格判断の話題への好みについて」は、他の血液型と変わりはありませんでした。つまり、B型は自分の血液型イメージとは関係なく血液型の話題が好きなのです。いやぁ、あまりにも経験と見事に一致するので、思わず笑い出してしまいました。[るんるん]
#B型の人にはすみませんが…。

さて、本題に戻ります。
この「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」の管理者氏は、かなり統計に疎いということは過去の発言からわかっています。でも、最初に書いた「これではABOFAN様の主張との整合性が全く取れていません。」という発言では、自ら「F検定」の話題を振ってきました。普通なら、相手への反論に自分のわからない話題を持ち出す人はいません。なので私は、当然のことながらF検定の知識があるものとして反論を展開しました。ところがところが、奇妙なことに管理者氏からの再反論は全くありませんでした(ひょっとして「専門用語、業界用語を並べたてられるのも結構ですが…」という部分かも?)。
少々気になったので、明治大学情報コミュニケーション学部/研究科のシラバスを調べてみたところ、問題の「F検定」は教えていないようです。驚いたことに、専攻によっては統計学の単位さえ不要のようで…。となると、難しいから明治大学で教えていない(?)「F検定」の結果さえ示せば、簡単に私に反論できると思ったということでしょうか? ちょっと信じられないので…やはり違うのかな?

参考までに、現在までの投稿と回答を示しておきます。

■4/22 23:11 投稿No.185 への回答[4/24 23:28掲載]

ABOFAN様

まず、前回のこちらの回答に対して、
>正直、このコメントはいただけません。「反証」や「追試」は何回も紹介していますし、それはこのサイトにもあります。本当に論文を読んでないんでしょうか and/or 統計学も心理学も知らないのでしょうか…。
――と、お答えいただいて、かつ三つもの「反証」を提示していただいたということは、それまでのABOFAN様の、「~解釈するしかない」等の文脈に対してアド・ホックな説明であるとのこちらの指摘にはある程度同意されたという認識でよろしいでしょうか?
こちらとしては、同意された、という前提のもとご提示いただいた三つの「反証」に関して反論させていただきます。

まず、
「血液型性格判断の差別性と虚実性(自主企画②)」山岡重行氏を引用されて、>…①血液型項目を用いて自己評定をさせると多くの項目で血液型による有意差が見られる。
――と、これをABOFAN様は根拠とされていますが、まず文章を最後までよく読みましょう。引用された文のすぐ次に、
>②しかし, 血液型性格の知識があり信じている群とあまり知識が無くあまり信じていない群に分けると後者では有意差が見られない。このことから血液型による自己評定値の有意差は知識があり信じている人達の思い込みに過ぎないと判断できる。
――と、ありまして、そもそもこの発表は血液型性格診断への「批判」としての側面が強いようです。
次に、 「Blood-typical personality stereotypes and self-fulfilling prophecy」Sakamoto, A., Yamazaki, K.(2004)から
>This indicates that blood-typical personality stereotypes actually influenced the personalities... このことは、血液型ステレオタイプは現実に個人の性格に影響していることを示している
――と、引用されていましたが、精読しましたところ、上記の論文は「予言の自己成就」を趣旨として書かれた論文であり、決して血液型性格診断を積極的に肯定するものではありません。これは、p25の資料にありますtable3のデータでも示されています。大まかに解説しますと、これは1978年~1999年の間において、血液型性格診断のステレオタイプ診断が当たっていると「信じている」群がだんだんと増加していることを示しているデータです。※「信じている」という表現をお見落としなきよう……。これは能見正比古氏を起因とした血液型ブームによる「自己成就」であることを示唆している、との文脈が当該論文から読み取ることができ、残念ながら血液型性格診断それ自体を肯定するものではありません。つまり、社会問題化している「血液型性格診断」を意味するものに対する社会的視座からの「批判的」研究といえるかと思います。
最後に、「血液型性格判断の妥当性の検討(2)」白佐俊憲、についてですが、当該論文のどこを根拠にされているのかわかりかねますので(ABOFAN様が引用”しそうな”箇所は大体見当がつきますが)とりあえず言及は控えることとします。

さて、以上提示された「反証」に対して検討させていただきました。ABOFAN様の「探索能力」には以前より目を見張るものがありますが、お気の毒ですが「読解能力」には著しく難があるようですね。
専門用語、業界用語を並べたてられるのも結構ですが、まずは論文、あるいは文献を”精確”に”読む”ということを心がけてみてはいかがでしょうか。
ただしご提示していただいた文献等は非常に興味深いものであり、さらに検討ののち、参考文献とさせていただきます。有益な情報提供ありがとうございます。


■4/24 23:20 投稿No.187[4/25 22:30現在未掲載][4/27 22:03掲載]

すみません、私の読み方が間違っていたので、まずお詫びしておきます。それは、次の部分です。
>>結果
>(1)血液型による血液型性格判断の知識・接触の程度・および態度について
>調査対象者の血液型はそれぞれA 型92 名、B 型59 名、O型78 名、AB 型32 名であった。血液型別に、血液型性格判断に対する知識の程度、血液型性格判断との関係性の有無、血液型正確判断の自分への当てはまりの程度、血液型性格判断の話題を行う頻度、血液型性格判断の話題への好みについて、一元配置の分散分析を行ったところ、いずれの項目においても有意な差は見られなかった
>――とあるのですがこれではABOFAN様の主張との整合性が全く取れていません。
――私は、血液型別の「血液型性格判断に対する知識の程度」「血液型性格判断との関係性の有無」「血液型正確[性格]判断の自分への当てはまりの程度」「血液型性格判断の話題を行う頻度」「血液型性格判断の話題への好みについて」については特に何も主張していません。ですので「ABOFAN様の主張との整合性が全く取れていません。」とありますが、そもそも何も主張していないものに、整合性云々の議論になるはずもありません。仮にそう解釈できる私の文章があるのであれば、ぜひ引用をお願いします。よって、私の「反証」は、ちょっと間抜けな話なので取り下げます。すみませんでした。
ところで、山下氏の「考察」として紹介されている、
>科学的根拠がないとされながら、特定の血液型(全体から見ると少数派)の人が不快感を抱くような内容を持つ血液型性格判断は、娯楽の形で人々の間で話題にのぼることが多い。そして、娯楽であるがゆえに、悪く言われている人たち自身に「これを否定する人は場をしらけさせる人である」というイメージを持たせることで、それに対する異議を出すことを躊躇させていると考えられる。その結果、それに対する肯定的な意見のみが優勢であるという見かけ上の合意が形成される。このメカニズムによって、血液型性格判断は多くの人に支持され、肯定的に評価されているものであると多くの人が信じるようになり、異議を唱える人を沈黙させることで、さらに広まっていると考えられる。
――この記述は、彼女自身のF検定の結果とは矛盾します。なぜなら、
>血液型別に、…血液型性格判断の話題を行う頻度、血液型性格判断の話題への好みについて、一元配置の分散分析を行ったところ、いずれの項目においても有意な差は見られなかった
とあり、B型が他の血液型の人より血液型の話題に不快を感じていても、「血液型性格判断の話題を行う頻度」「血液型性格判断の話題への好み」は他の血液型と同じだというのです。こうなると、『悪く言われている人たち[B型]自身に「これを否定する人は場をしらけさせる人である」というイメージを持たせることで、それに対する異議を出すことを躊躇させていると考えられる。』とは必ずしも言えないことなります。妥当な解釈は、B型は他の血液型よりストレートに不快感を感じる、ということでしょう。つまり、血液型によって感じ方、あるいは性格が違うことになります。(笑)

>ABOFAN様の「探索能力」には以前より目を見張るものがありますが、お気の毒ですが「読解能力」には著しく難があるようですね。
――私もうっかりしていたのですが(そういう意味では「読解能力」に難があるかもしれません・苦笑)、管理者さんがこの投稿の冒頭で紹介した山下氏の「結果」が、なぜ私の主張と整合性が取れないと考えたのかも不思議です。

余談ですが、
>専門用語、業界用語を並べたてられるのも結構ですが、まずは論文、あるいは文献を”精確”に”読む”ということを心がけてみてはいかがでしょうか。
――すみません、この文章の「専門用語」「業界用語」が何を指すのか不明です。ひょっとして、F検定などの統計データを分析している部分なのでしょうか。念のため、この部分は大学教養レベルの統計学を想定していますので、「専門用語」「業界用語」などではありません。

ちょっと気になったので、明治大学情報コミュニケーション学部/研究科のシラバスを調べてみました。そうしたら、t検定はありますが、F検定は教えていないようなのです。だから、F検定のサンプル数や検定力の話題には乗ってこないのでしょうか?仮説検定の基本的な考え方がわかってないとすると、確かにこの手の話題に触れたくはないでしょうね…。
まさかとは思いますが「タイプ2エラー」はわかりますよね?(回答は不要です・笑)

大変失礼しました。


■4/24 23:20 投稿No.188[4/25 22:30現在未掲載][4/27 22:03掲載]

さて、前々回ですっかり味噌をつけてしまったので、改めて私の主張について説明させていただきたく。

>データの再現性 (低)…まだまだデータ不足であり現在のところ再現性が高いと評価できるものではない。
――とこのサイトにはあります。前々回の投稿では、山下玲子氏が上と同じ主張をしていると勘違いして、的外れな「反証」を示してしまいました(恥ずかしいですね…苦笑)。が、私の前々回の投稿で紹介した研究報告を“精確”に“読む”限り、1)坂元章氏の32,347人、2)山岡重行氏の6,660人、3)白佐俊憲氏の1,850人のデータの全部で「血液型と自己報告の性格には関連がある」という結果が得られていますし、管理者さんがこれらの結論に反対しているとは思えません。また、私の主張についての管理者さんのコメントは次のとおりです。
>さて、以上提示された「反証」に対して検討させていただきました。ABOFAN様の「探索能力」には以前より目を見張るものがありますが、お気の毒ですが「読解能力」には著しく難があるようですね。
――仮に管理者さんが上の1)2)3)の主張が正しいと認めているものとすると、ほぼ完全に自己否定になります。率直に申し上げて、私には管理者さん自己否定をしているとしか思えません…。更に不思議なのが、私の「探索能力」についての記述です。一昔前ならともかく、私が紹介した研究報告程度なら、現在はCiNiiなどのオープンなデータベースで「誰でも簡単に」検索可能です。また、これらの研究報告は、私のサイトに何年も前から紹介してあるものなので、管理者さんがおっしゃる「以前より目を見張る」ようなものでもありません。ということで、“外交辞令”としてありがたく受け取らさせていただきます。

もっとも、ここで気になるのが次の記述です。
>ただしご提示していただいた文献等は非常に興味深いものであり、さらに検討ののち、参考文献とさせていただきます。有益な情報提供ありがとうございます。
――この文章が“外交辞令”でないとすると、正直なところ、管理者さんの「探索能力」が少々心配になります。
また、前回の投稿にも書きましたが、「専門用語、業界用語を並べたてられるのも結構ですが…」とあるのはいかがでしょうか? かなり不躾な話ですが、仮にこの部分が
>まず、山下氏のデータがタイプ2エラーであることについてです。前回紹介した山岡氏の6660人のデータのうち、彼の著書「ダメな大人にならないための心理学」p49-52には、1999年に調査したデータを統計的に検定した結果が紹介されています。サンプル数は1300人で、全質問28項目中7項目で有意な差があります(最大のF値は7.816なのでp<0.0001で有意)。では、血液型による差が同じだと仮定し、サンプル数を山下氏と同じ261人(約1/5)に減らして再計算してみます。F値はサンプル数に比例するので、最大のF値は7.816÷5=1.569となり全28項目のいずれも有意差は検出されません。あるいは、p<0.05で有意とするなら、400人程度以上のサンプルが必要となります。よろしいですか?
――だとすると、全くもっていただけない記述です。上の私の分析は、大学の「専門レベル」ではなく「教養レベル」を対象としているつもりですし、そもそも大して難しい分析でもありません(高校レベルでは厳しいかも…)。管理者さんの学歴を詮索するつもりは毛頭ありませんが、少なくとも「疑似科学とされるものの科学的評定」をするつもりなら、仮説検定のための「最低レベル」の知識だと考えます。余談ですが、専門レベルなら「多重比較」や「イエーツの補正」etc.は最低限必要でしょうが、面倒なのでほとんどやってません(苦笑)。「効果量」については、批判されたので多少は触れるようにしていますが…。こんな心配が杞憂であることを願っています。
どうかよろしくお願いします。
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