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血液型と性格の常識(10) [血液型の常識]

前回(9)からの続きです。

(8)で、
坂元さんのデータはどう説明するんだ? 1984年から血液型本が激増したから、いままで出ていなかった有意差が出るようになったじゃないか!という反論があるかもしれません。
これについては、気が向いたら次回にでも…。[わーい(嬉しい顔)]
と書きました。

実は、説明は意外と単純です。[ひらめき]

なぜなら、坂元さんのデータで出ている差は、山岡さんのデータよりずっと小さいからです。

では、具体的に効果量(effect size)を計算してみましょう。

[眼鏡]山岡さんのデータ

【B型】マイペース型で、周囲の影響を受けにくい
 →全体での差:0.5 標準偏差1.2 効果量:中(d=0.5/1.2=0.4)
【AB型】気分にムラがあって、ともすると2重人格のように見えることがある
 →全体での差:0.5 標準偏差1.3 効果量:中(d=0.5/1.3=0.4)
(どちらも数字は概数)
出典:山岡重行(2001) ダメな大人にならないための心理学 pp.49-52

[眼鏡]坂元さんのデータ

【A型】物事にこだわらない
 →他の血液型に比べて一貫して低い(数パーセント低い)
 効果量:小(ユールのQ=0.1)
(この場合の効果量は、ユールのQ[相関係数に相当]を計算します)
出典:松井豊(1991) 血液型による性格の相違に関する統計的検討 東京都立立川短期大学紀要 Vol. 24 pp.51-54

この効果量が小さい理由も簡単で、坂元さんのデータでは「有名な特性」が質問項目にないので、見かけ上の差が小さくなっているということになります。
参考までに、血液型の影響を示す決定係数(相関係数の2乗)は、ザックリ計算すると数倍から10倍ぐらいは違うので、「有名な特性」と「有名でない特性」はこのぐらいの差があるということになります。
もう一度、山岡さんのデータを確認するとわかるように「有名な特性」は差が大きく安定しているのに対して、「有名でない特性」は差が小さく割と不安定です。
なので、「有名でない特性」だけで分析すると、いろいろな要因で変動したりするので、いろいろな結果が出るということになります。
ちゃんちゃん。[るんるん]
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