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泊原発が動いていれば停電はなかった!? [北海道大停電]

前回の記事「新規制基準を棚上げにして原発を再稼働しても法律的に問題はない!?」で、NPwrAGWさんとの議論を整理したので、ついでに牧田寛氏のその後を調べてみたところ、9月22日に新しい記事が公開されていました。

北海道電力は今回の震災を教訓として「常敗無勝国策」から脱却せよ 2018.9.22

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記事を読み進めていくと、ここでも驚くような内容が書かれていました。

100万PVがあったというハーバービジネスオンラインの超有名な記事『北海道胆振東部地震「泊原発が動いていれば停電はなかった」論はなぜ「完全に間違い」なのか』事実上撤回してしまったようなのです!

もっとも、ハーバービジネスオンラインではまだトップ記事扱いですから、編集部はそう思っていないのかもしれませんが…。

この記事では、牧田氏は「素人考え」と断りつつ、泊原発が稼働していた場合には、「全道」ブラックアウトは発生しなかったか、仮に発生したとしても短時間(9月6日中)で回復したはず、という意味のことをさらっと書いているのです。
ポイントは次のとおりです(太字は私)。

北海道電力は、泊発電所への給電を最優先にしていた!?
・素人考えでは(中略)泊を切り離してしまえば良いとも考え得ます。
泊幹線と後志幹線、茅沼線を送電網から切り離し、苫東厚真抜きで道央の送電網を最低限度維持し、北本連系線を始め手持のあらゆる発電所を総動員で送電網の復旧に努めれば、6日のうちにはほぼ全道での送電が回復していたかもしれません。
泊への送電を死守しようとした中央給電の判断そのものは、妥当だったと言えます。

要するに、泊原発への送電をストップさえしてしていれば、「全道」ブラックアウトはなかったということです。
泊原発付近の震度は「2」だったので、もし稼働していたとすると停止する可能性は極めて低いことは明らかです。
そして、稼働している原発なら発電していますから、もろちん送電をストップしても問題はありません(そもそも送電する必要がありません)。

このとおりだとすると、素直にこの記事を読めば泊原発が動いていれば停電はなかったことになります。

牧田氏のこの記事をもう一度読み直してみると――気のせいかもしれませんが――以前とは違って、抽象的で形容詞が多くセンセーショナルな文章が影を潜め、事実と数字に基づいた記述が増えているような印象を受けます。

それは、以前の『北海道胆振東部地震「泊原発が動いていれば停電はなかった」論はなぜ「完全に間違い」なのか』から徐々に撤退するという高等戦術の一環なのでしょうか?
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