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ABO式血液型性格分類トリビア 血液型の不思議シリーズ [新刊情報]


ABO式血液型性格分類トリビア 血液型の不思議シリーズ

ABO式血液型性格分類トリビア 血液型の不思議シリーズ

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2017/12/22
  • メディア: Kindle版

kindle本オンリーなので、町中の書店では売っていません。
この本は、「血液型と性格」の内容と歴史についてわかりやすくコンパクトにまとめていますので、入門書としてはおすすめです。
ただ、残念なことに、「関係がない」という根拠については、致命的な間違いがあります。

著者はこう書いています。
少々長くなりますが、正確を期すために関係部分を全文引用します。

【引用開始】

ABO式血液型性格分類を支持する人の多くは、それぞれの血液型に提示された性格を確証バイアス、つまり反証を無意識に集めず支持する情報ばかりを集めたことによって信じる力が高まっています。
しかし支持する情報が明らかに異なっていれば意識的に反証情報を集めることができます。
ところがABO式血液型性格分類を支持する人は「だって当たってるんだもん!」と言うのが常套句。
そう、ABO式血液型性格分類が提示するそれぞれの血液型性格は受け取る人によっては当たっているのです。
これがバーナム効果ですね。
バーナム効果とは、誰にでも当てはまるような曖昧で一般的な性格を表す記述を自分だけが当てはまっていると性格だと捉える心理的現象のことです。
たとえ一般的で曖昧であっても、それをABO式血液型に当てはめることで自分に合っていると思い込んでしまうわけです。
ABO式血液型性格分類に限らず、カンタンな星座占いとか街頭の手相診断だとか、そういった商売目当ての占いはこのバーナム効果を利用しています。
そして、前述した松岡圭祐氏の「ブラッドタイプ」に連動して開設した「究極の血液型心理検査」も、バーナム効果を利用していたわけです。

ブラッドタイプ

ブラッドタイプ

  • 作者: 松岡 圭祐
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2006/06
  • メディア: 単行本

太字は私

【引用終了】

ポイントは太字の部分で、血液型の特徴的な性格は「誰にでも当てはまるような曖昧で一般的な性格」だというのです。
しかし、これは事実によって否定されています!


少々古いのですが、一例として大学生140人の調査結果のグラフが私の手元にありますので、見てみててください。

matsuazaki1.PNG

一見してわかるとおり、血液型の代表的な特徴とされる性格-A型は几帳面、O型はおおらかなど―は「誰にでも当てはまるような曖昧」なものではなく、70%以上があてはまる「他の血液型と大きな差が現れている」のです!

念のため、この調査報告の解説は次のとおりです。

【引用開始】
A型は几帳面・真面目・神経質など硬いイメージ、O型はおおらか・楽天的・おっとりしているなど柔和なイメージ、B型は自己中心的・わがままなど利己本位なイメージ、AB型は変わり者・性格がつかめない・天才肌など個性的なイメージに集中している。
どの血液型についても、他の血液型と大きな差が現れている項目がいくつかあり、一定の性格イメージが浸透していると考えられる。また、今回の調査では、すべての血液型が同等の比率になる項目がなかった点からも、どの血液型にも共通して言える性格イメージは少ないと推測できる。
【引用終了】

【出典】
 文教大学情報学部 社会調査ゼミナール研究報告
 性格と恋愛にみる血液型効果
 2008年2月
 情報学部 広報学科 3年 松崎 宏美
 URL: http://www.bunkyo.ac.jp/~mediares/2007/sem12/5matuzaki.pdf
※この報告書には、同じ血液型は恋人になりにくいとか、B型は手伝いをしない、B型のイメージと実態とのギャップなど、面白くて紹介したいことがまだまだあります。

もっとも、これは想定外で誰もが驚くような結果ではなく、血液型と性格に関係があると思っている人にとっては、割と常識的で妥当なものでしょう。[るんるん]

ただ、驚くべきことは、血液型と性格を“疑似科学”だと断定する側が、なぜこんな一見しておかしいとわかるような“非科学的”な説明に固執してしまうのかです。
#流石に最近はそういう人も減ってきたようですが…。


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