SSブログ

NATROMさん 「ニセ医学」に騙されないために(続) [新刊情報]


「ニセ医学」に騙されないために   危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!

「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!

  • 作者: NATROM
  • 出版社/メーカー: メタモル出版
  • 発売日: 2014/06/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


前回からの続きです。
意外とtwitterでつぶやいている人も多いんですね。
その中で、興味深いコメントがあったので紹介しておきます。
近田‏@chikadabot
NATROM氏が著作を紹介する時に「濃淡はあれどもほとんどがグレーゾーン」と書いていたので、まとめの一つ目から読み違えている予感。信仰は自由だけど、それは「科学」じゃないよなあ。 / “NATROMさん 「ニセ医学」に騙されないた…” http://htn.to/tHHTu9
近田さんがおっしゃるように、確かに4ページにはこうあります。
科学とニセ科学の境界が不明瞭なのと同様に、医学とニセ科学の境界も不明瞭だ。…この本では、そのようなグレーゾーンは扱わず、わかりやすいニセ科学の例を取り上げた。
また、6月5日のNATROMさんのブログのエントリー「ニセ医学」についての本を書きましたにもこうあります。
医学と「ニセ医学」の間には明確な境界線は引けません。一方の端に十分にエビデンスのある正統な医学があり、もう一方の端に明らかな「ニセ医学」があります。その間にはグレーゾーンが広がっています。科学とニセ科学の間以上に、医学の分野においてはグレーゾーンは広大です。
ところが、3ページにはこれらとは、全く逆の意味(?)に取れる記述があります。
ニセ科学とは、科学のような見かけをしているが、科学的な根拠のないものだ。たとえば、血液型と性格には強い関係があるという『血液型判断』…
近田さんは、どう考えるのでしょうか?
普通は、ここまで真逆の意味(?)だったら、本人がチェックしなくとも、編集者がチェックするはずです。それとも、うっかりチェックをすり抜けてしまったのでしょうか?
もちろん、どんな本でもミスをなくすのは難しいとは思いますが、「ニセ科学」の定義がここまで曖昧というのは、いかがなものでしょう?

前回の繰り返しになりますが、
Donna K. Hobgood, Personality traits of aggression-submissiveness and perfectionism associate with ABO blood groups through catecholamine activities, Med Hypotheses. 2011 Aug;77(2):294-300.
という血液型と性格に肯定的な論文もあります。また、最近では、以前にNATROMさんが否定していた『血液型で分かる、なりやすい病気・なりにくい病気』(ブルーバックス 永田宏さん著)という本も出版されました。こうなると、少なくとも血液型は「グレー」というべきなのではないでしょうか?
そして、10年前の私の質問、

>>> 「統計データがあればメカニズムは無視してもいい」と考えます。
>>> …私が問題にしているのは、メカニズムの不在ではなく、統計データが不十分であることです。
には未だにNATROMさんから回答をいただいていません。しょうがないので、彼のブログで何回か回答を催促するコメントを書いたところ、それらは突然削除されてしまいました。
ひょっとして、これが“科学的な反論”ということなのでしょうか?

また、はてブには、こんな意見もありました。
糖質制限とガンもどきには懐疑的な意見が多いと思うので、取り上げられなかったのは単純に紙幅の問題ではないだろうか。というか、ニセ医療の本にはニセ医療が網羅的に書かれているはず、という考え方が違うのでは。
まず、「取り上げられなかったのは単純に紙幅の問題」は推測ではないですか? NATROMさんが本当にそう思っているかどうか確認してみたのですか?
また、「糖質制限」は、いままでの(日本の)糖尿病の「標準医療」がグレーで、「糖質制限」の方がエビデンスがある、という話だったはずです。その後、糖尿病学会でエビデンスに基づいて的確な反論をしたという話は聞きません。
もっとも、聞くところによると、「エビデンスが認められない」とういう反論や、根拠がはっきりしない(あまり信頼性がない?)反論(?)はしたらしいですが、単純に日本の糖尿病の権威がガラパゴスなのかもれません。もし、「懐疑的な意見が多い」なら、まず自ら証拠を出すべきではないでしょうか?
それに、人間ドック学会についてはどうなのでしょうか?
もっとも、私は医学は素人なので、上の私の意見は間違っているかもしれませんが、少なくとも「取り上げられなかったのは単純に紙幅の問題」と推測(?)を書くのはいかがなものでしょうか?
少なくとも私には、科学的な反論とは思えません。


コメント(0)  トラックバック(1) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 1