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血液型と性格の常識(5) [血液型の常識]

前回(4)からの続きです。

またまたグラフを作り変えました。[たらーっ(汗)]

繰り返しになりますが、仮に「思い込み」があるとするなら、その性格特性を知っていればいるほど、自分に当てはまっていると回答するので差が大きくなるはずです。

ここまではいいと思います。

が、本当のことをいうと、山岡/渡邊さんの研究には、かなり大きな欠陥があります。

次は、渡邊さんの論文から、血液型別の質問項目をどう作ったかのかという部分の引用です。
質問紙は、2種類の質問項目(質問Aと質問B)から構成されている。質問Aは性格判断知識問題28問で構成されている。問題に用いた性格特性28個は、血液型性格判断についての数冊の本(略)から抽出したもので、複数の本(最低3冊)に共通して現われていた項目を使用した(A型問題7問、B型問題7問、AB型問題7問、O型問題7問)。
しかし、実際のデータを見て、質問項目をよくよく眺めてみる[サーチ(調べる)]と、次の6つの項目が奇妙であることに気が付きます。
1. 内向的で、問題を自分の中だけで解決する A型の質問→AB型の数値が高い
2. 人情もろい B型の質問→O型の数値が高い
3. 友人関係が広く、気さくで社交性がある B型の質問→O型の数値が高い
4. 飽きっぽい AB型の質問→B型の数値が高い
5. ものの言い方や表現法はもちろん、欲望の表し方もストレートである O型の質問→B型の数値が高い
6. 個人主義的で、ともすれば自己中心的になってしまう O型の質問→B型の数値が高い
確かに、実際の数値が高い血液型の方が正しいようです。
#例えば、「自己チュウ」は、「あるある」にB型の特徴として出てきています。
おそらく、渡邊さんの質問項目の選択が“不適切”だったのでしょう。

しかし、そうなると、山岡/渡邊さんのデータそのものを否定することにもなりかねません。
#いくらなんでも、これはまずい。[がく~(落胆した顔)]
では、これらの“不適切”な質問を除いて計算するか…。
いやいや…

結局、前回は結論が出ず、相関係数はあえて出しませんでした。
が、予想通り、nさんに要求されたので「参考値」として渋々0.42と回答せざるをえませんでした。
#いくらなんでも、これもまずい。[がく~(落胆した顔)]

そこで、今回は、暫定的にこうしてみます。
1. 渡邊さんの質問項目の血液型は正しいものとして扱う。
2. しかし、他の血液型の数値が明らかに高い場合には、「間違い(エラー)」として扱う。
3. また、グラフでは、「その特性を知っている割合(本人の割合)」は、渡邊さんの数値をマイナスする。
4. そして、実際に一番高い血液型の数値と、他の血液型の数値の加重平均を「差」とする。
ということで、もう一度グラフを作り直してみました。

yori-nabe2.png

#ちなみに、F値のグラフは、どの血液型が高い(低い)かはチェックしていないので、特に変更する必要はありません。

当然のことながら、相関係数はなんと0.08と極めて低いのです!

細かく見てみると、「差」がマイナスになっているのもあります。よく考えると平均より数値が低いのはヘンなのですが、これも、どう扱うか迷った末、1999-2009年のデータでは差がプラスになっているので、“正しい質問”として扱っています。
といった調子で、この数値が妥当かどうかはなんとも言えません。

しかし、少なくとも、傾向や結論は前回の分析結果と変わらないと考えていいでしょう。
念のため再掲します。

B型で一番差が出たのが、「マイペース型で、周囲の影響は受けにくい」です。
AB型で一番差が出たのは、「気分にムラがあって、ともすると2重人格のように見えることがある」です。
しかし、A型とO型は、その性格特性を知っている割には差が出ていません。B型やAB型と比べると明らかに差が小さくなっています。特にO型の結果は散々で、知っていない特性の方が差が大きいぐらいです。
その理由は簡単で、B型とAB型はイメージどおりの質問(B型「マイペース」、AB型「二重人格」)だからということになります。
逆に、A型とO型はイメージどおりの質問(A型は「几帳面」「神経質」、O型は「おおらか」)がないので、性格特性を知っている割には差が出ていないのです。

【各血液型のイメージの例】
■心理学者のアンケート(主なもの N=197)
 A型 几帳面111 神経質77 真面目54
 O型 おおらか90
 B型 マイペース33 個性的23
 AB型 二重人格77 二面性がある64
出典:現代のエスプリ~血液型と性格 (1994)

もし、坂元さんや山岡さんの言うように「思い込み」による差というなら、その質問項目(特性)を知っているほど差が大きくなるはずですが、どう見てもそうとは思えません。
つまり、渡邊席子さんの言うとおり、「差が出るかどうか」には、テレビや本はあまり影響しないということです。
「自分の血液型に当てはまるもの」 と判断した性格特性については、その特性が通説[注:テレビや血液型本]によって本人のものとされているか否かに関係なく、調査対象者はその特性がよりよく自分に当てはまっていると思っていることになる。
【出典】渡邊席子 血液型ステレオタイプ形成におけるプロトタイプとイグゼンブラの役割
やはり、差が出ているのは「思い込み」ではなく、本当の差なんですね!

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血液型と性格の常識(4) [血液型の常識]

前回(3)からの続きです。

わかりにくい、という声かあったので、またグラフを作り変えました。[たらーっ(汗)]

繰り返しになりますが、仮に「思い込み」があるとするなら、その性格特性を知っていればいるほど、自分に当てはまっていると回答するので差が大きくなるはずです。
#今回は、元は(3)と同じデータですが、差は実際に出た数値を使いました。

結果は下のグラフを見れば一目瞭然です。
B型で一番差が出たのが、「マイペース型で、周囲の影響は受けにくい」です。
AB型で一番差が出たのは、「気分にムラがあって、ともすると2重人格のように見えることがある」です。
しかし、A型とO型は、その性格特性を知っている割には差が出ていません。B型やAB型と比べると明らかに差が小さくなっています。特にO型の結果は散々で、知っていない特性の方が差が大きいぐらいです。

yori-nabe.png

その理由は簡単で、B型とAB型はイメージどおりの質問(B型「マイペース」、AB型「二重人格」)だからということになります。
逆に、A型とO型はイメージどおりの質問(A型は「几帳面」「神経質」、O型は「おおらか」)がないので、性格特性を知っている割には差が出ていないのです。

【各血液型のイメージの例】
■心理学者のアンケート(主なもの N=197)
 A型 几帳面111 神経質77 真面目54
 O型 おおらか90
 B型 マイペース33 個性的23
 AB型 二重人格77 二面性がある64
出典:現代のエスプリ~血液型と性格 (1994)

もし、坂元さんや山岡さんの言うように「思い込み」による差というなら、その質問項目(特性)を知っているほど差が大きくなるはずですが、どう見てもそうとは思えません。
つまり、渡邊席子さんの言うとおり、「差が出るかどうか」には、テレビや本はあまり影響しないということです。
「自分の血液型に当てはまるもの」 と判断した性格特性については、その特性が通説[注:テレビや血液型本]によって本人のものとされているか否かに関係なく、調査対象者はその特性がよりよく自分に当てはまっていると思っていることになる。
【出典】渡邊席子 血液型ステレオタイプ形成におけるプロトタイプとイグゼンブラの役割
やはり、差が出ているのは「思い込み」ではなく、本当の差なんですね!
【8/7追記】
参考値として、全体の相関係数は0.42です。ただ、一見して分かるように、血液型によって大きく違います。

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血液型と性格の常識(3) [血液型の常識]

前回(2)からの続きです。

nさんとの議論に刺激されて、ふと思いついたことがあります。[ひらめき]
それは、「思い込み」があるかどうか、直接的に調べる方法です。
仮に「思い込み」があるなら、その性格特性を知っていればいるほど、自分に当てはまっていると回答するはずです。
昔は、残念ながらそんなデータはなかったんですが、実は今ならあるのです!
#もっと早く気が付けば、とっくの昔に議論が終わっていたのですが…。

それにはまず、血液型の性格特性がどの程度知られているか、というデータが必要です。
これにぴったりのデータがあります!

渡邊席子(1994年)血液型ステレオタイプ形成におけるプロトタイプとイグゼンブラの役割 社会心理学研究 第10巻第2号 p.77~86

この論文には「Table 1 個々の知識問題正答率と調査対象者の血液型との関連」があり、サンプルは1992年の北海道大学の学生112名です(男性62名、女性46名、不明4名、有効サンプル102名)。

次に、この血液型ごとの質問に対して、どの程度自分の性格があてはまるかというデータが必要です。

実は、このデータもあります!

山岡重行(2001年)ダメな大人にならないための心理学 p.49-52

この本には「表2-5 血液型性格傾向項目への回答の平均と標準偏差分散分析結果」というデータがあります。質問項目は渡邊席子さんと同じなので、「思い込み」(=その質問が自分の血液型の特性であると知っているか)と、実際の回答率の差(=自分に当てはまるかどうか)が比較できるのです。ただし、サンプルは1999年の大学生1300名(男性475名、女性825名)になりますが、傾向を調べるだけなら十分でしょう。

例えば、B型の「血液型ステレオタイプ高受容群」(=血液型と性格の知識がある)なら、

質問:マイペース型で、周囲の影響は受けにくい F値8.281(p<.001)

とあります(F値が大きいほど差があることになります)。
ここで、渡邊席子さんのTable 1を見てみると、B型の人でこの質問がB型に当てはまると知っている人はB型では60.8%(全体では40.2%)となります。いや、すばらしい!

さて、質問は血液型ごとに7問なので、合計7×4=28問です。
ザックリでも傾向がわかればいいので、有意差が出ない場合はF値をゼロとして、相関係数を計算してみたところ、なんと0.08という低い値でした![手(チョキ)]
要するに、関係ないということです!


下の散布図を見れば一目瞭然で、どう考えても「思い込み」があるとは思えません。
グラフの縦軸のF値は大きいほど差がある、横軸はその質問項目(特性)を知っているかです。
もし、「思い込み」があるなら、その質問項目(特性)を知っているほどF値が大きくなるはずですが、どう見てもそうは思えません。
5割以上が知っている特性でも、差が出てない(差が小さい)ものがゴロゴロしているのです。
#実線はデータの傾向を表しています。
y-watanabe.png

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血液型と性格の常識(2) [血液型の常識]

前回(1)からの続きです。

では、具体的なデータを見ていくことにしましょう。
ここでは、わかりやすいように、「思い込み」があるという仮定で説明を進めます。
仮に「思い込み」がないというなら、現在では「統計的に差がある」が心理学の「定説」となってしまったので、自動的に「関係ある」ことになってしまうからです。皆さんは、私のわかりにくい説明を苦労して読む必要なんか全然ありません。[猫]
最初に、nさんのように、「思い込み」は本当にあるのか?という疑問もあるかもしれませんので、私の考えを一応説明しておきましょう。
Q. 結局心理学では「思い込みが存在する」と考えるのが普通なのか、「思い込みが存在しない」のが普通なのか、どっちなのですか?
A. あはは、A型的な反応ですが、nさんの血液型は確認しようがないので、なんとも言えません。
#仮にnさん本人が違うと主張したところで、事実を確認しようがないので無意味です…。
正確なところは、「まだ確認されていない」ということでしょう。
もっとも、普通は「思い込みが存在しない」と仮定しています。そうじゃないと、性格検査が無意味になってしまいますからね。
ちなみに、私は差に気付くことによって、見かけ上の回答率の差が大きくなっていると考えます。そういう意味では「思い込み」の効果はあります。そして、こう考えると、いままでのデータをうまく説明することができます。
では、始めましょう!

まず、「思い込み」(ステレオタイプ、自己成就 etc.)の定義からです。
「本当の性格」は血液型によって変わらない。しかし、血液型本やマスコミ・ネットの情報などで自分の性格の認知が「思い込み」によって影響されて、アンケートに血液型の特徴を答えてしまう、という一連の流れが定義になります。
その結果として、統計的に有意な差が出ることになりますが、ここまではいいでしょうか?

さて、この定義からすると、「思い込み」が時代・性別・年代によって方向が違うことはありません(程度はともかくとして…)。
また、仮に「思い込み」は血液型本やマスコミ・ネット情報によるものということなら、それらの情報は時代・性別・年代によって違うことにならないと理屈が合いません。
では、現実に「有名な特性」である、几帳面、マイペース…は、時代・性別・年代によって違うのでしょうか?
そんなことはありません!
そもそも、「思い込み」が時代・性別・年代によって違うなら、血液型によって「思い込み」や「自己成就」しようがありませんし、普通は血液型別の性格とは言いません。
#細かい話をすれば例外もありますが、わかりやすいように単純化して説明しています。

さて、この思い込みの影響はどの程度かというと、日本人ではだいたい7割です。

【代表例】
1986年 NHK世論調査
血液型と人の性格は関係ありそうだ(無作為抽出の首都圏15~69歳の住民1,102名)
 そう思う 75.0%
1997年 関西テレビ『発掘!あるある大事典』
血液型と性格・相性の関係は?(500名)
 ある 72%
同時期のNTV『特命リサーチ200X』(1997年)でも、関係があると思う人は75%
2008年 アイシェアの調査(インターネット調査 476名)
大いに関係があると思う
 A型12.4% B型14.3% O型15.2% AB型5.1%
多少は関係があると思う
 A型58.5% B型61.6% O型49.2% AB型61.5%

■1999-2009年 山岡重行さん調査(聖徳大学)
血液型性格診断の確信度
1999年4月 信じている12.2% 少し信じている46.5% 1300人
2001年4月 信じている12.9% 少し信じている46.8% 949人
2002年4月 信じている12.2% 少し信じている46.6% 1271人
2004年4月 信じている16.9% 少し信じている51.5% 480人
2005年1月 信じている16.5% 少し信じている53.6% 375人
2005年5月 信じている15.7% 少し信じている48.4% 1362人
2009年4月 信じている11.6% 少し信じている44.2% 925人
全体 信じている13.5% 少し信じている47.4% 6660人

また、ちょっと古いのもありますが、血液型別イメージは次のようになっています。

【各血液型のイメージ】
■心理学者のアンケート(主なもの N=197)
 A型 几帳面111 神経質77 真面目54
 O型 おおらか90
 B型 マイペース33 個性的23
 AB型 二重人格77 二面性がある64
出典:現代のエスプリ~血液型と性格 (1994)
■インターネットアンケート(主なもの N=926)
 異性で好きな血液型の理由
 A型 誠実、まじめそう、神経が細やかでやさしい、几帳面
 O型 小さいことにくよくよしない、おおらか、単純
 B型 マイペース、わかりやすい、楽天的
 AB型 2面性、ミステリアス
出典:産経新聞 なんでもランキング (2000.2)
■テレビ番組
・A型
 神経質、几帳面(松島尚美)
 神経質、完璧主義(安達祐実)
 周りの目が気になる(金子貴俊)
・B型
 マイペース、自分勝手、切り替えが早い(柴田理恵)
 自分勝手、負けず嫌い(キングコング梶原雄太)
 自分を曲げない(中山秀征)
・AB型
 自分でもワケがわからない時がある(山口もえ)
 何事もウラで計算する(黒沢年雄)
 冷静に回りを見る(金村義明)
・O型
 おおざっぱ、こだわらない、聞き上手(伊集院光)
 物事に動じない、お調子者(キングコング西野亮廣)
 誰にでも合わせられる(優香)
アンケート調査(N=1000)
 A型 神経質48% 几帳面22%
 B型 自己チュウ55% 気分屋25%
 AB型 二面性45% ワケがわからない20%
 O型 大ざっぱ44% まとめ上手25%
出典:関西TV 発掘・あるある大事典II (2004.4.4)

以上のことから、これらのイメージを質問項目にすると、「思い込み」の定義から言って必ず差が出ることになります。
幸いなことに、B型でだいたい同じものを発見することができました。

【思い込みの調査】
■山岡さん
マイペース型で、周囲の影響を受けにくい(5点法)
 1999年4月 A型 3.068 < B型 3.408
 1999-2009 A型 3.051 < B型 3.454 (p<0.001)
サンプル 大学生6660人 1999年4月~2009年4月に実施
出典:山岡重行(2003) ダメな大人にならないための心理学 など
■白佐さん
束縛を嫌うマイペース型である (4点法)
 A型 1.975 < B型 2.174 (p<0.01)
サンプル 女子短大生1850人 1995年4月と1996年4月に実施
出典:白佐俊憲(1999) 血液型性格判断の妥当性の検討(2)

「思い込み」どおりの差が出ていて一安心です。(笑)
もっとも、差は山岡さんの方が(かなり?)大きくなっていますが、その原因(質問項目?サンプル?4点法と5点法?)は私にはわかりません。

以上のことから、「思い込み」があるなら、必ずそのとおりの差が出ることが、定義と現実の両方から検証できたと言っていいでしょう。
結局、従来の否定派の定説である「統計的に差がない」は、元々心理学的に間違っており、2005年以降に事実によって全面的に否定されたことになります。

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血液型と性格の常識(1) [血液型の常識]

血液型によって統計的に有意な差があるかどうかですが、これは2005年前後に心理学の定説が180度変わっています。[ひらめき]
1. 2004年までの心理学の文献では、ほとんどが統計的に差がないという結果が得られている
2. 2005年から2009年までの心理学の文献では、半数が統計的に差があるという結果が得られているだけではなく、詳細に調べると差がないと結論づけている論文の多くも統計的には差がある ことになる
つまり、
1. 2004年までの心理学の文献では「統計的に差がない」が主流
2. 2005年以降の心理学の文献では「統計的に差がある」が主流
ということになります。

しかし、奇妙なことに、日本語の文献の結論は、判で押したように「血液型と性格には関係がない」ということになっているのです。
データに有意差があってもなくとも、「関係ない」のは明らかにおかしいですよね!

実は、2004年までは確かに有意差がある文献が少なかったので、「データに差がない→関係ない」というロジックだったのです(=kikulogのきくちさんやNATROMさんの主張)。
ところが、2005年以降は現実に有意差が出てしまったので、「データに差がある→それは思い込みによるもの→関係ない」あるいは「強い関係はない」(=kikulogのきくちさんやNATROMさんの主張)とロジックが180度変わってしまいました。
[http://abofan.blog.so-net.ne.jp/2011-09-25]

しかし、それなら2004年以前も「思い込み」(ステレオタイプ、自己成就現象 etc.)はあったはずですから、2004年以前の文献で差が出てないのは、明らかにおかしいことになります。なにしろ、どのデータを見ても、だいたい日本人の7割が「関係ある」と考えていますから…。
が、そういう質問は「タブー」のようで、質問してはいけないらしいのです。[がく~(落胆した顔)]

で、調べてみたところ、差が出ていないのは、単純にサンプルが少ないか、差が出にくい質問項目(几帳面、マイペースなどの「有名な特性」ではない)という場合が多く、実際には有意差がないだけで、実際には差が出ていると考えていいと思います。

でも、「強い関係」ではないのではないのか?という疑問もあるかもしれません。が、現実のデータは、能見正比古さんの『血液型人間学』にあるように、せいぜいアンケートで10~20%の差ですから、そもそも「強い関係」なんて初めから存在していなかったのです!
つまり、少なくともデータで判断する限り『血液型人間学』どおりということになります。

さて、以前に、nさんから「思い込み」(ステレオタイプ、自己成就現象 etc.)といっても、時代・性別・年代によって違うのではないかという反論がありました。
一般論としてはそのとおりですが、血液型に関しては違います。
仮に「思い込み」は血液型本やマスコミ情報によるものということなら、それらの情報は時代・性別・年代によって違うことにならないと理屈が合いません。
では、現実に「有名な特性」である、几帳面、マイペース…は、時代・性別・年代によって違うのでしょうか?
そんなことはありません!
そもそも、「思い込み」が時代・性別・年代によって違うなら、血液型によって「思い込み」や「自己成就」しようがありませんし…。ちなみに、これは某否定派の人が言っていたことの受け売りです。[るんるん]
もちろん、時代・性別・年代によって「思い込み」に程度の差はあるでしょうし、「有名な特性」でない場合は、差が小さくなることもあるでしょう。しかし、時代・性別・年代が違っても、差の方向が逆になったりすることは、定義からしてあり得ないのです。また、「関係ある」と思う人が7割だろうが、3割だろうが、差の方向が逆になったりすることもありません。
#細かい話をすれば例外もありますが、わかりやすいように単純化して説明しています。

別な反論で「思い込み」だから「本当の性格」は違うはずだ、というのもあります。
しかし、この反論は現実的に検証しようがありません。なぜなら、
 自己報告型の質問紙調査の結果は,通常「その人の性格そのもの」を表わすと受け取られている(「その人の性格」ではなく,あくまで「その人の性格の認知」を表わすというふうにもってまわった考え方は普通しない)。
 こうしたことから考えれば,山崎[坂元]らの研究で得られたA型者とB型者の間の有意差は,少なくとも日本においては「血液型と性格は多少なりとも関係がある」という証拠として受けとってしまってもよいことになってしまうのではないだろうか。(白佐俊憲・井口拓自さん[どちらも心理学者]『血液型性格研究入門』p 200)
だからです。仮に、質問紙法(アンケート)による調査結果が「本当の性格」でないとすると、その人は常習的なウソツキか、自分の性格を正確に判断できてない…ということです。となると、さっき書いたように、だいたい日本人の7割は血液型と性格が「関係ある」と考えていますから、日本人の7割の性格検査は信用できないことになります。
が、これまた、こんな質問は「タブー」のようで、質問してはダメらしいです。[がく~(落胆した顔)]

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