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「血液型性格関連説」を通して心理学を考える(立正大学心理学部講師:下司忠大)【追記あり】 [サイト紹介]

この記事で興味深いのは、血液型と性格の関連性は「統計的に有意」と言いきっていることです。

「ABO式血液型の各血液型間の平均値差は0ではない」ということを示した知見はいくつか報告されています (例えば,Tsuchimine et al., 2015など)。しかし「平均値差が0ではない」ことと「極めて大きい平均値差がある」こととの間には天と地ほどの差があり,実際のところ「平均値差が0ではない」ということから「血液型から性格を見抜くことができる」という主張をすることは困難であると言えます。このことは例えばTsuchimine et al. (2015) でも前提として認識されていると考えられ,この研究知見は特に「血液型から性格を見抜く」というような主張をするために実施されたものではありませんでした。

そもそも、「血液型から性格を見抜く」なんて、誰も真面目に主張していないでしょう(笑)。血液型占い」の本なら別ですが…。

ひょっとして、能見正比古さんの本は読んでないのかな?
しかし、「血液型性格関連説」と書いてあるのだから、それはありえないはず。

その意味で、「統計的に有意な差が【ある】」は、従来は一般的だった「統計的に有意な差は【ない】」の否定になるので、画期的な言説とは言えますね。

土嶺章子さんの論文を取り上げているのもGoodです。

【追記】
何回も「血液型から性格を見抜く」なんてあり得ないと釘を刺していますが、これは明らかに言い逃れでしょうね(笑)。

もう一度よく読んだら、過去の心理学論文では「差が出なかった」「一貫した差は認められない」は、全く事例も出してないし、一言も書いてないですね。

先輩の研究を真っ向から否定するとは、なかなか正直で勇気のある方のようです(爆笑)。

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