心理学の性格検査の結果は、「血液型人間学」とぴったり一致する！【まとめ・追記あり】

前回の続きです。

統計学の大家である三重大学の奥村晴彦教授のサイトで、血液型の統計解析があることを見つけました。

・話題: B型の彼氏 / 血液型と性格の無関連性 / またまた血液型と性格



奥村教授が作成した次のグラフ（Persistence=継続性）を見るとわかりますが、血液型の傾向どおり「Ａ型が最も忍耐強い」「Ｂ型が最も飽きっぽい」「Ｏ型もその次に飽きっぽい」という結果になっています。
※点がその血液型の値で、誤差の推定範囲は点から上下に伸びる実線で示されています。



そこで、調子に乗って、奥村教授と同じ方法で「人間関係に気を遣う（ＲＤ）」という性格因子の値を調べてみました。

この因子に有意差は出ていないのですが、これまた血液型の傾向どおり「Ａ型が最も人間関係に気を遣う」「Ｂ型は最も人間関係に気を遣わない」という結果になっています。



他の性格因子も計算してみたのですが、ほぼ血液型の傾向どおりとなりました。

やはり、心理学の性格検査の結果は、「血液型人間学」とぴったり一致するといってもよいのではないでしょうか？

まあ、こういう場合は、「思ったとおり」「感じたとおり」回答するのですから、当然と言えば当然なのですが。

【2019.4.7 12:10 追記】奥村教授の「追記」について
2019年4月4日付けの「追記」をもう一度読んでみたのですが、やはりいくら読んでも意味がわかりません。
以下がサイトからの抜粋です。

――――――――――
[2019-04-04追記] ご質問をいただいたので，補足する。
・血液型と性格が無関係だと主張しているわけではない。
・特に日本や韓国など血液型性格判断を信じる人が多い国では，性格テストに現れる性格は，血液型に影響されてしかるべきである。「□型の性格は○○である」と聞いて育った□型の人は「自分の性格は○○だ」という先入観を持ち，性格テストでもそのように答える傾向があってもおかしくない。
・「統計的に有意」（p < 0.05）かどうかで効果があるかないかを判断するのは統計学の誤用である。有意でなくても効果がないことが示されたわけではないし，有意であっても偶然かもしれない（偶然に有意になる確率が5%もある）。
・慣習的な統計的検定を使う際には，多重比較に陥らないように注意すべきである。この論文のように変数が7個もある場合は，全部をまとめた検定（上の例ではMANCOVAやMANOVA）をまず行い，それが有意にならなかったら，個々の変数についての検定は参考程度にとどめる。
・このページの最初の図（度数多角形）を見ればわかるように，平均値の差が統計的に有意かどうかにかかわらず，実質的に意味のある差はない。
――――――――――

一応、論点を整理してみました。

《論点１》血液型で差があるかどうかは統計では判断しないのか
上の奥村教授の文章の最後に、「実質的に意味のある差はない」とありますが、それなら「差がある」ことが前提なはずです。
なぜなら、もともと差がないのなら「実質的に意味のある差はない」と、わざわざ言う必要はないですから…。

では、差があるのか思うと、「有意でなくても効果がないことが示されたわけではないし、有意であっても偶然かもしれない」とあります。これって、素直に読むと「効果があるかないかを判断するのは統計学の誤用」ということでしょうか？

それなら、統計学は現実に何の役にも立たないことになりませんか？
というか、そうとしか解釈しようがないのです。
これが統計学の大家の言葉とは到底信じられません。

もっとも、「効果があるかないかを判断するのは統計学の誤用」というのにも一理あります。
それは、危険率をどう解釈するかによるからです。

しかし、一般的に「危険率５%なら差があると認めよう」というのが統計学の共通認識なのに、なぜ突然血液型だけ例外にするのか訳がわかりません。

《論点２》血液型による差があることは確定しているのか
前回も書きましたが、『「自分の性格は○○だ」という先入観を持ち、性格テストでもそのように答える』なら、確かに統計は不要です。
統計的に有意だろうが、そうでなかろうが、すでに帰無仮説は棄却されているのですから…。
言い換えれば、「真の値」は、必ず血液型によって差があることになります。

よって、奥村教授の言葉をお借りすると、「有意でなくても効果がないことが示されたわけではない」ことになります。
ただ、こうなると、「差があることは確定」しているのですから、必然的に上の論点１とは矛盾することになります。

ということで、全く訳がわかりません。
その後に何のアクションもないので、なんとも判断しようがなくて、正直困惑しています…。