SSブログ

12/3 22:15- 関テレ&フジ 新説!所JAPAN まだ信じる?血液型【続】 [テレビ番組]

前回の続きです。

さて、番組紹介には、
2014年に「性格との関連は無い」と結論付けた論文が発表された血液型。

tokorojapan2.JPG
出典:番組ホームページ

とありますが、この論文は次のとおりです。

血液型と性格の無関連性――日本と米国の大規模社会調査を用いた実証的論拠――
心理学研究 Vol. 85 (2014) No. 2 p. 148-156
縄田 健悟 (京都文教大学)

確かに、この論文の結論にはこうあります。
本研究では,日本とアメリカの大規模な社会調査データ[約1万人]を用いて,血液型と性格との関連を検討した。血液型間に性格に違いがあるかどうかを検討したが,日本でもアメリカでもほとんどの項目で意味のある違いは存在しなかった。その違いの大きさも極めて小さく,ほぼゼロだと見なせるものであった。本研究の知見は,血液型と性格の無関連性を積極的に示す実証的根拠を提供した。血液型と性格は無関連である。

そして、本文中にもこうあります。
本研究は,2000年代のデータで血液型間の差は見られないことを示した。そのため,血液型と性格に社会的な意味での関連が生まれる予言の自己成就は起きていなかった。

ところが、極めて不思議なのですがこの論文中の「血液型と性格に関する心理学研究」には、なぜか全く逆の記述が存在しています。
なお,血液型間の有意差が見られた国内研究としては,山岡(1999, 2006)[約6千人]や Sakamoto & Yamazaki(2004)[約3万人]が挙げられる。
(中略)
つまり,血液型性格判断を信じることが自身の性格(少なくともその認知)を変化させるといえる。

つまり、縄田氏の約1万人のデータでは血液型の差がなかったものが、坂元氏らの約3万人データなら差が出たということです。一般的に、データサイズは大きいほど正確な結果になると言われているので、血液型と性格は「無関連」ではなく、関連性が実証されたということになるはずですよね?

実は、さらに大規模な追試[約20万人]が武藤、長島氏らによって行われています。

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書
教員養成課程における科学リテラシー構築に向けた疑似科学の実証的批判的研究 2010年度~2011年度
代表者 武藤 浩二
研究分担者 長島 雅裕

この研究成果報告書の概要にはこうあります。
血液型と性格に関する解析では、過去の研究結果を拡張することができたとともに、21世紀以降のデータでは、安定して血液型ごとに性格の自己申告について有意な差が出ることが判明した

つまり、2014年に「性格との関連は無い」と結論付けた論文は、どう考えても誤りだということになるのです。

この番組のスタッフはちゃんとリサーチしているのですかね?
最近よく揶揄されているフ○イクニュースでないといいのですが…。[たらーっ(汗)]

余談ですが、縄田氏の論文で「血液型間の有意差が見られた国内研究としては,山岡(1999, 2006)」とありますが、これはこの番組に出演する山岡重行氏のことです。
2014年に「性格との関連は無い」と結論付けた論文…に真っ向から反対する学者を出すというのは、いったいどういうこと?
私には理解できません。

より詳しい情報を知りたい人は、こらちを見てみてくださいね。
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント