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血液型と性格の関連についての調査的研究(吉備国際大学研究紀要) [論文]

またまた、面白い文献を発見しました。
前回の「血液型と性格の無関連性」に紹介されていた
血液型と性格の関連についての調査的研究
久保義郎・三宅由起子
吉備国際大学研究紀要(社会福祉学部)第21号,93-100,2011
です。
注釈に「本研究は,吉備国際大学社会福祉学部臨床心理学科の2009年度卒業論文として三宅由起子氏が執筆した論文に加筆・修正したものである。」とあります。卒論のデータを再分析して紀要に載せちゃうというのは、なかなか大胆という感じがします。[たらーっ(汗)]

ところで、この研究報告は、ネット上(CiNii 論文PDF)で無料で閲覧可能です。[るんるん]
いやぁ、本当に便利な世の中ですね。

さて、この文献のポイントは、

1. 日本でもビッグファイブ性格検査では差が出なかった
2. 「自分の説明書」の特徴を質問項目にしても意外と差が出ない
3. 外向性と協調性が高いほど「血液型と性格に関係がある」と回答する人が多い

です。特に3.は予想していたこととはいえ新発見です!
つまり、血液型の差を感じている人は、人間関係に気を使っている、つまり相手の性格に敏感ということです。
逆に、血液型の差を感じていない人は、相手の性格に鈍感だと…。
1.も全く予想どおりです。やはり、ビッグファイブと血液型は相性が悪いようです。繰り返しになりますが、「血液型ステレオタイプ」、言い換えれば「血液型による自分の性格の認知の差」が検出できないということなのです!
ということで、現時点の心理学のデータの大部分は、私の仮説でほぼ説明が付くことになります。[手(チョキ)]

残念なことに、この論文は「バーナム効果」と「ステレオタイプ」で混乱しているように思われます。血液型に関係なく誰にでも当てはまる「血液型の特徴(=血液型ステレオタイプ)」というのは、定義からして矛盾しているのですが…。
#まさかとは思いますが、臨床心理学的にはおかしくないのかな??

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